ペッパーくんと実際に遊んでみた。そしてビジネス活用について考えた


この数週間、講演のため出張続きです。ということで先日、名古屋駅にあるビックカメラに行ってみました。

家電売場フロアーに行くと、あのペッパーくんがいました。ネスレのコーヒーマシンの説明のために、エスカレータを上がったところで待っていました。

【参考までに、これにはこんな背景があります→】「ソフトバンクのロボ「ペッパー」、ネスカフェマシンの売り子に」(Reuters)

実物のペッパーくんとのご対面は初めてです。

ペッパーくんが「あなたに最適なコーヒーマシンを選びます。お好きなメニューを選んで下さい」と言いいながらiPadを掲げるので、選んでみました。

4つほどの質問に答えると、質問にあわせて「あなたにお勧めのコーヒーマシンはコレです」と、お勧めのネスレのコーヒーマシンを教えてくれます。

このシステム自体は、普通のパソコンやタブレットでも出来ます。音声を付けるのも簡単です。

しかし実際にやってみて、「うまく出来ているなぁ!」と思ったことが1つあります。このおかげで、実は質問し始めると途中でやめられないのですね。

何かというと、ペッパーくんがつぶらな大きい瞳で、じっとこちらの目を見ながら話すこと。

こちらが移動しても、ちゃんと首を動かして追いかけます。目の奥にチラチラと赤い光が見えますが、これが画像(私の姿)を追跡しているそうです。

こちらが移動しても、じっと真っ直ぐに無邪気な顔でペッパーくんにじっと見つめられると、途中でやめるのはなかなか難しいですね。「目」というのは、実はとても強力な力を持っていることを実感しました。

もう一つ凄いと思ったのは、相手をするお客さんがいなくなると、周りをキョロキョロして、近くを歩いているお客さんに「いかがですか〜」と声をかけること。ペッパーくん、なかなか優秀な売り子さんでもあります。

これはタブレットやパソコンではできないですよね。

ということで、一旦話し始めたお客さんは、なかなか掴んで離さないペッパーくんでした。

現時点では話題性と物珍しさも手伝って、お客さんが集まっていますが、今後、本当に販売実績に繋げるためには、お客さんの悩みに当意即妙に答えるなど、もう一工夫必要かな、とも思いました。

考えてみると、ペッパーはクラウドベースで感情や経験を「集合知」として共有できる仕組みを持っています。

たとえば数年間のレンジで、店舗のお客さんから要望や質問をクラウドで蓄積し、集合知に基づいて回答する仕組みを作って運用すると、単なる話題性から脱して、大きな武器になりうるのではないかと思います。