今の若い人は、昔よりも企業教育を受け入れているんじゃないか、という話


「企業が最近の若い人に教育するのは、なかなか難しい」という声をよく聞きます。

 

しかし一方で、私は色々な店(コンビニ、スーパー、レストラン、コールセンター、その他)で、若い店員の方の対応が悪くて嫌な思いをした記憶は、ここ10年間、ほとんどありません。

 

バブル前の20−30年前は違いました。

「ちょっとそれはないんじゃない?」という対応が多かったように記憶しています。

たとえば、ある会の会費支払い方法が分からなかったので確認の電話をしたところ、その窓口の方が突然ヒステリックに怒り始めて、話が進まないこともありました。

あるいは店で服を選んでいたら、店員の方が私の来ている服のセンスが悪いということを延々と説教をし始めたり。おそらくその後、自分のとっておきの服を提案しようとしていたのかと思いますが、この時は途中で店を出ました。私の服のセンスが悪かったのももちろん理由だとは思います。(笑)

両方とも、今だったら考えられない対応ですよね。

でも当時は、こういうことはよくありました。

 

違いを考えてみると、20−30年前は「顧客と接する人への教育」というものを企業が真剣に取り組んでいなかったように思います。

たとえば先輩が後輩に教えたり、という形で、現場任せだったのですよね。

一方で、電話口の人が客に怒ったり、店員が客に説教をする、というのは、本来企業としてはあってはならないことです。

最近、このあたりは研修やマニュアルで、事前にキッチリと体系立てて教えている企業が増えています。

それは社会が成熟して、顧客の要求レベルが高まり、顧客接点の差が企業の収益の差に直結するようになったからではないかと思います。また現場にも余裕がなくなり、現場任せにできない状況もあります。

 

10年ほど前に、大学生で起業した若い起業家の方とお話しする機会がありました。

その方は先生に「起業する前にスターバックスでバイトしなさい」とアドバイスされたそうです。そして実際にスタバで数カ月間の研修を受けてバイトをし、顧客と接する意味を深く実体験し、起業されました。

あくまで自分の身の回りの感覚ではありますが、私が若い頃と比べて、企業は若い人にしっかりと体系だった教育を提供しているし、若い人も自分のキャリアにもなることなので、それを受け入れているように思います。

もし「若い人になかなか教育できない」という状況があったら、ちゃんとそういう体系を用意しているのかをふり返ってみるのもいいのではないでしょうか?

 

人間は昔の自分を忘れ、現在の自分を基準に若い人たちを見るので、どうしても厳しく見てしまい勝ちです。

でも自分の若い頃を思い出してみると、実はあまり変わらなかったり、むしろ「失われた20年」で厳しい時代を過ごしてきた今の人たちの方が、「高度成長期」で恵まれた中を育った自分たちよりもしっかりしていたりすることもまた、多いのではないかと思います。