与えられた経営資源にこだわらず、「本来は…」で発想することが必要なのかもしれない


私たちはともすると、

「予算はこれだけ。この中で何をしよう?」
「これだけの人員がいる。何が出来るだろう」

と考えることが少なくありません。

失われた20年を通して人員削減やコストカットを繰り返して、現在に至っている状況の中で、このように考えてしまう気持ちはとてもよく分かります。

しかし、このように「与えられた条件の中で、何をするか」を考える発想では、さらなる縮小均衡に陥る危険性があります。

 

「コア・コンピタンス経営」 (ゲリー・ハメル著、日経ビジネス文庫)で、下記のような記述があります。

—(以下、p.244-246から引用)—

企業の経営資源をしのぐような野心やレバレッジする力がないと、ありあまるほどの経営資源があっても戦略の決定がおろそかになりかねない。….野心が経営資源を永遠に上回っているというストレッチこそが、競争優位を生み出すエンジンの燃料である

—(以上、引用)—-

 

これは企業全体の視点で語ったものですが、企業の中の各部署でも同じことではないでしょうか?

「本来、xxxをやるべき。しかし予算はこれだけ。いかに増やすか?あるいはやり繰りするか?」
「本来、xxxをやりたい。人員はxxしかいない。いかに外の力を借りるか?」

現実には経営資源の制限は常について回るので難しい面もあります。しかし見方を変えてこのように発想してみることで、同志も増えて、色々なブレイクスルーも可能になるのではないでしょうか。
 

坂本さんもよくおっしゃっていように、アントレプレナーシップが、ビジネスパーソン一人一人に求められているのだと思います。