「潮目を読み切る社長がいる会社は元気、空気を読む社長のところはダメ」…違いはなぜ生まれるのか?


週刊東洋経済2015/5/2-9号で「トヨタ!進撃を再開する巨大企業」という渾身の特集をしています。

この特集の中に、東京大学ものづくり経営研究センター長の藤本隆宏教授のインタビュー記事「日本の製造業がトヨタから学べること」が掲載されています。

インタビューの中で、藤本先生はこのように語っておられます。

「おおむね、潮目を読み切る社長がいる会社は元気、空気を読む社長のところはダメな傾向がある」

「藤本先生、さすが名言だな」と思いました。

確かに前者では、トヨタ、ファーストリテイリング、セブン、復調中のパナソニック……と色々と思い浮かびます。

同時に後者では、現在業績不振で経営再建に苦しんでいる様々な企業が思い浮かびます。

 

これは「リーダーシップの有無」ともちょっと違うような気がします。

 

「潮目を読み切る力」は、「社長の戦略構築力」とも言い換えられます。戦略を部下任せにしてきたか、自分で考え抜いているかの違いが、業績に繋がってるということではないでしょうか。

確かに先に例に挙げた、トヨタの豊田章男社長、ファーストリテイリングの柳井社長、セブンの鈴木会長、パナソニックの津賀社長、いずれのリーダーも、自分の言葉で戦略を語っています。自分で戦略を考え抜き、決断しているのです。

一方で業績不振の企業の多くは「今、皆で力を合わせている」という言葉が多く聞かれ、あまり戦略性を感じません。

 

現代の市場でビジネスをするのは、激動する荒波で船がどこに向かうかを決断するようなもの。

Composite image of businessman in boat with binoculars

記事を拝読し、まさに「潮目を読み切る」戦略力がますます重要になっていると感じました。