「マシュマロ・チャレンジ」というゲームをご存じでしょうか?
4人一組のチームで、次の道具を使って、制限時間18分以内で、できるだけ高い塔を作り、てっぺんにマシュマロを乗っける、というゲームです。
マシュマロ1つ、スパゲティーの乾麺20本、長さ90センチの紐と粘着テープ
2010年、トム・ウージェックという人が、このマシュマロチャレンジについて、実に面白い結果をTEDプレゼンで紹介しています。
6チームが参加しました。結果は、
・1位は、建築家とエンジニアチーム。これは順当ですね。
・2位は、CEOと管理系役員チーム。これは指揮系統とファシリテーションの賜物です。
・3位は、何と幼稚園児チーム。
・4位はCEOチーム。以下、5位は弁護士チーム。最下位はなんとMBAを修了した直後の修了生チームでした。
幼稚園児が並み居る大人たちを圧倒しているのですね。
MBA修了生はどうやっているかというと、
・ゲームが始まると、まず4人で目的と課題について議論する
・最適な一つの解決策を求めて、設計して塔を組み立てていく
・制限時間18分の終了間際に、そっとてっぺんにマシュマロを乗せる
→しかしそこで全体が壊れてしまうことも多い。
MBA修了生の問題は、「正確な計画を作らなければ」と思い込み、計画に時間をかけすぎていること。
会社の中での仕事を考えてみると、身につまされることも多いですよね。
では、幼稚園児はどうやっているかというと、
・そもそも計画も、目的の確認も、解決策も、まったく議論しない。
・ゲームが始まると、マシュマロを一番上にのせて、どんどん作り、どんどん失敗を繰り返す。
「高い塔を作ろう」というシンプルな目標に向かって、試行錯誤を繰り返し、「あ、ダメだ」「じゃぁ、こうしてみよう」と夢中になって取り組んでいるうちに、大人たちよりもずっといい成績を残しているのです。
机上で色々と考えても、実際にやってみると間違っていることも多いもの。それならば、簡単に考えたことをサッサとやってみる。
シンプルな「あるべき姿」と素早い仮説検証
まさに「トルネード式仮説検証」です。子供たちから学べることは多いですね。
この「マシュマロチャレンジ」のTEDプレゼンは、下記サイトでもご覧になれます。7分程度の動画で、日本語字幕もあるので音がなくても理解できます。お時間がありましたらぜひご覧下さい。画面下の字幕アイコン(キーボードの形のようになっている部分)をクリックすると字幕が出ます。
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