根本原因を一つに絞るな。問題の構造を考えろ


「その問題の根本的な原因は、何だ?」というのが口癖の方、多いですよね。

たしかに問題の根本原因を探すことはとても大切です。
しかし、問題の根本原因は必ずしも一つとは限りません。
複数の原因により、問題が発生していることが多いのです。

問題と対応策の構造は図のようになっています。

だから解決すべき問題があったら、まず主な原因を洗い出すこと。
原因を漏れなく洗い出したいところですが、一方で原因究明に時間をかけすぎるとタイミングを逸します。
だから主立った原因を洗い出します。

そして各原因への対応策を立てることです。
その上で、各対応策に首尾一貫性を持たせた、問題対策の基本方針を決めます。

たとえば、「社内がどんよりしている。社員も元気がない。問題も放置される。新卒退社も多い」という問題があったとします。

この問題解決のために、「景気づけに全社員でハロウィーンパーティーをやろう!」と企画したけれども、社員がほとんど参加せずに盛り上がらないまま終わってしまう…というのはよくあること。

そこで主な原因を洗い出していきます。たとえば

・社員同士のやり取りはチャットとメールが中心で、対面コミュニケーションがほとんどない
・同僚がどんな人なのか分からない。興味もない。
・入社数年目の若手が相談できる人がおらず、悩みを抱えたまま辞めていく

そして、それぞれの原因への対応策を考えていきます。

その上で、「社員同士が理解し合う楽しい職場に変えていく」という基本方針を決め、首尾一貫性を持たせて各対応策を連携させながら、実行していきます。

さらに実行しながら、適宜見直していきます。

問題の構造を見極めて、対応策の構造を作りこむことが必要なのです。

 

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