リーダーというと、私たちはどんなイメージを持つでしょうか?
強い決断力…
人間的魅力…
部下思い…
人間としての器の大きさ…
いろいろと思い浮かびそうですよね。
でも、実は世界のリーダーシップ研究結果のコンセンサスは、「あるべきリーダーの姿はない」というものです。
ピーター・ドラッカーは著書「経営者の条件」で、「65年間コンサルタントとして出会ったCEOのほとんどが、いわゆるリーダータイプの人ではなかった」と述べています。性格・姿勢・価値観・強み・弱みは千差万別でした。
また「オーセンティック・リーダーシップ」(ハーバード・ビジネス・レビュー編集部)という本があるのですが、本書によると「コレがあるべきリーダーの姿」と考えること自体が大間違い。そんなものがあればリーダーを目指す人はその姿を再現しようと頑張るハメに陥りますが、周囲は本能的に「それって演技でしょ」と見抜いてしまいますよね。
実際この半世紀、リーダーシップの研究者たちは1000以上の調査研究で「あるべきリーダーの姿」を探りましたが、理想のリーダーシップ像を突き止めた研究は一つもありませんでした。本書の執筆陣もリーダー125人を調査しましたが共通の特徴・特性・スキルは何一つ見いだせなかったといいます。
そこで米国で広がりつつあるのがオーセンティック・リーダーシップ(Authentic Leadership)という考え方です。オーセンティックとは「本心に偽りのない」「本物の」という意味。要は「自分らしさを貫くリーダー」のことです。
現代では、弱さを隠さず常に正直な自分であろうとする勇気を持って行動し、「自分らしさ」を貫く自然体で振る舞うリーダーに、人々は共感するのです。
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