私は本を書く際に自分の文章を読み返して、「なんかここはモヤモヤするなぁ」という部分があります。
そういうところはたいてい、ロジックが明確でなかったり、わかりにくかったりします。私がモヤッとする部分は、読者の方もモヤッとするわけで、これは問題です。
そこで、なぜモヤモヤするのかを考え、色々と調べてみると、それまで知らなかった新しい発見があることも多いのです。こうしてロジックを明確にしたり、わかりやすくすると、「それまでモヤモヤしていた部分」が「光りモノ」「読みどころ」に変わることも多いのです。
ビジネスも同じだと思います。
「何かモヤッとする…」というところに、ビジネスの大きなヒントが隠されていることも多いのです。
たとえば、旬八という青果店があります。普通の青果店の野菜や果物は傷もないし、サイズも形も揃っていますが、現実には農家で育てられた農作物は、サイズも形も違うし傷もあります。これらの規格外は市場で入れないので、廃棄されています。これが全体のなんと3割。もったいないですよね。
そこで旬八は農家と直取引をして、規格外品を半値で仕入れています。農家は捨てていた野菜が売れるので大歓迎。お客さんも安く買えます。旬八も粗利50%とのこと。
これも「モヤモヤ」を解決した結果です。
旬八の左今社長は学生時代、ファストフードなどの不本意な食生活を繰り返していました。一方で地方に行くと、食生活は豊かでも高齢化や定収入で先行き不安な農家が多い現実に出会いました。これって、なにかモヤモヤしますよね。
そこで「農家と消費者を繋げて、農家も都市の食生活も豊かにしよう」と考えて、青果店では常識だった青果市場からの調達を見直し、農家から規格外の野菜や果物を直接調達することで、激安でもすべての関係者が儲かるビジネスを創り上げました。「モヤモヤ」を解決した結果、新しいビジネスが生まれたのですね。
あなたの近くにも、「モヤモヤすること」ってありませんか?
それは意外と大きなビジネスチャンスかもしれません。
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