悩み苦しんでいる人の相談に乗るのは、難しいことです。
私達に出来ることは、悩み苦しんでいる人の苦しみを全力で聞くことだけです。
結局、苦しい状況を心の中で消化するのは、その人自身の心の中でしかできないことなのですから。
そして、自分の心をコントロールできるのは、自分の他は誰もいないのですから。
臨床心理学者である河合隼雄さんは、自分の職業を「何もしないことに全力をあげる商売」と語っています。
この「何もしないことに全力をあげる」こと程、難しいものはありません。
ともすると、「中途半端なことをするのに、中途半端な力を出す」ということに終わってしまい勝ちです。場合によっては、これは「何もしないことに全然力を尽くさずに、何もしない」よりもよくないのですよね。
コーチングの難しさも、こんなところにあるのではないでしょうか?