あのIBMが開発した「真のグローバル企業を目指せ!海外戦略ゲーム」が、なかなか面白い件


巷で、「あのIBMが開発した」と言われるこんなネットゲームが話題になっています。

Ibmgame_4 

「おお!ついにIBMもゲーム進出か? IBMを退職して半年近く経つけど、世の中の流れは早いものだ」

と思いながら早速試して見ましたが、あの懐かしい「人生ゲーム」を彷彿とさせたりして、シンプルでなかなか面白いですね。

ゲームをしながらIBMが提唱するGIE(グローバル・インテグレーテッド・エンタープライズ)の考え方を理解出来るようになっています。

意志決定の場面で、IBMが提供するGIEサービスのパンフレットもダウンロードできる仕組みです。

最後に採点されて、上位得点者はランキングされます。(私は残念ながらランキング外でした)

 

ちなみに、「GIE」とは、「国際企業」→「多国籍企業」の次の段階として、IBMが提唱する企業の姿です。

「国際企業」は、本国から海外の各地へ製品やサービスを供給するモデル。

「多国籍企業」は、さらに一歩進んで、海外の各国に、本社と同等機能(地域本社、営業、開発、生産、マーケティング、等)を展開するモデルです。

しかし一方で多国籍企業は、本国本社と機能重複があり、コスト面、意志決定の速さの面などで弊害も出てきました。

そこへインターネットやグローバルサプライチェーンの仕組みが登場し、必ずしも各国に本国と重複する部門を置く必要がなくなりました。

そこで「世界全体で一つの企業として経営していこう」という考え方でIBMが提唱しているのが、「GIE(グローバル・インテグレーテッド・エンタープライズ)」です。「グローバルで統合された一つの企業」という意味ですね。

GIEは、パルミサーノ前CEOが就任した2004年から、IBM自身が全世界のIBM社内で展開しており、ここで得られた経験を、様々な経営支援サービスとして提供しています。

 

このような背景を理解して、改めてこのゲームを見ると、マーケティング・プロモーション活動(デマンド・ジェネレーション)の一環として、よく出来ている仕組みだな、と思いました。

それにしても、お金もかかったでしょうね。

まさに「GIE」を実践している企業の中で、このように日本にローカライズしたプロモーションにお金を付けるのはかなり大変なことです。関係者の皆様のご努力には頭が下がります。