仕事でも、プライベートでも、大なり小なり、プロジェクト・マネージャー(PM)的な仕事をする機会を、よくいただきます。
ある程度コンパクトなプロジェクトの場合、全体的にリソースが足りないので、プロジェクト・マネージャー自身もプレイングマネージャーとして色々な仕事をこなすことが必要です。
一方である程度の大きさのチームになると、プロジェクト・マネージャーが現場の仕事を自分で抱え込んでしまうと、全体像をタイムリーに把握する人がいなくなったり、対応が後手に回ったりして、プロジェクト全体が次第におかしな方向に進みはじめます。
非常にチャレンジングなお客様の大規模プロジェクトを指揮された、あるプロジェクト・マネージャーが、経験事例の講演で最後に締めの言葉として語っていた言葉を、今でも憶えています。
「PM、元気でひまがいい」
この言葉を聞いたのは15年前。
昔、流行っていたあるCMのフレーズ(「亭主元気で留守がいい」)をもじったものです。
当然のことですが、「プロジェクト・マネージャーは大変だから、手を抜いてもよい」という意味ではありません。
次から次へと突発的な問題が起こり、プロジェクト・マネージャーが多忙を極めて忙殺されてしまう、という状況。
このような場合、プロジェクト・マネージャーだけでなく、プロジェクトメンバーも多忙を極めて忙殺されてしまいます。
さらに、プロジェクト自体が当初の目的を達成できずに、失敗してしまう可能性すらあります。
このような状況は、避けたいものです。
プロジェクトの全体感が常に「見えている」こと。
タスク毎に、明確な優先順位をつけること。
リソース・マネージメントを的確に行うこと。
プロジェクトの進捗状況を見える化しておくこと。
起こる可能性のあるリスクを把握し、予めコンティンジェンシー・プランをいくつか持っておくこと。
何か突発的な事態が起こった場合は、選択肢毎に優先順位を付けて実施すること。
これらは、プロジェクト・マネージャーの重要な仕事です。
プロジェクトは、プロジェクト・マネージャー自身がいつも元気で、余裕を持って仕事をしている形で進めたいものです。