この記事を読んで、考えさせられました。
[DIAMOND ONLINE] 20代を“うつ”にし続ける女性マネジャーの病理
若手上司が心酔する「部下を破壊するマネジメント」
この記事で、中堅広告代理店で元事業部長をなさっていたA氏は次のように語っておられます。
A氏 「部下を追い詰めるのはまさしく、プレーヤーとしての力が足りないからだ。人を育てるだけの力も経験も乏しく、人格も一定水準のところまで出来上がっていない。印象ではあるが、得てして幼い。」
この女性マネージャーは、もしかしたらご本人も苦しんでいるのかもしれません。
プレイヤーとして積み重ねてきた経験は貴重です。経験からの学びを通じて、人格も磨かれていきます。そしてマネジメントになっても、自分のプレイヤーとしての経験をもとに、部下がなぜ悩んでいるかがわかります。
早稲田大学商学学術院教授の内田和成教授も、著書「論点思考」で次のように書いておられます。
—(以下、引用)—–
私も作業屋だった。ずっとパソコンをたたき、データを集積していった。その反省から、作業屋に終わってはいけないと盛んにいっているのだが、そのプロセスを経験したから論点が設定できるようになる。作業に没頭したことがない足腰が弱い人間に、ちゃんとした判断が出来るのかとも思う。だから、一度、作業屋になることが避けて通れない道なのではないかと思う。
どの作業をどのくらいやって、なんの答えが出せるのかという感覚がない人には、正しい問いと仮説はもてない。ビジネスパーソンの場合、どんな業界でも現場をやっているというのは大事だ。経営の意志決定は0か、1かの世界ではない。グレーの世界の意志決定になってくる。それができるのは現場での経験だ。
—(以上、引用)—–
私はマネージャーになる前に、プレイヤーを続け、さらにプロフェッショナル専門職として長年仕事をしてきました。
確かにプレイヤーとしての経験は、マネージャーの仕事でもチームメンバーが何を悩んでいるのかを理解する上で、とても役立ちました。
まずはプレイヤーとして今の仕事を究める。
単に「頑張る」だけではなく、第一人者のプレイヤーになる。
記事を拝読し、これは将来の仕事で必ず生きてくるのだ、と改めて思いました。