私は会社の中で様々な製品を企画したり、開発したり、マーケティングを担当してきました。
会社で製品を担当している立場だと、世の中の人は「きっと製品のことを分かってくれる」と思いがちです。実際、私もそう考えていました。
しかし実際には驚くほど、世の中の人は自分たちの製品をご存じないのです。
そこでちょっとした実験です。
例えば、あなたは年間どれだけの数の清涼飲料水が発売されると思いますか?
ちょっと考えてみて下さい。
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答えは2000種類です。想像していたよりも一桁多いのではないでしょうか?
ここでもう一つ質問です。ではあなたはこの1年間で新発売された清涼飲料水をどれだけ覚えているでしょうか?
おそらく数種類も覚えていないと思います。
私たちは誰もがみな、消費者でもあります。
私たちは消費者の立場では、企業が提供している商品を驚くほど知らない。
しかし同じ人が製品を提供する立場になると、不思議なことに「きっと分かってくれる」と思ってしまうのです。