日本が停滞している原因は、デフレや少子高齢化だけではなく、イノベーションの不足ではないか?


クレイトン・クリステンセンの最新著「イノベーションのDNA」 を読みました。

この本の冒頭に、クリステンセンから日本の読者へのメッセージが書かれています。

—(以下、引用)—

実際日本企業が、能力増強に余念のない低コスト競合企業につねに一歩先んずるには、もっと効果的にイノベーションを起こす方法を学ばなければならない。

—(以上、引用)—

確かにクリステンセンが1997年に出版したベストセラー「イノベーションのジレンマ」やその後の「イノベーションへの解」では、ソニーのトランジスターラジオや白黒テレビ、ホンダの北米オートバイ市場進出、キヤノンの卓上コピー等、多くの日本企業によるイノベーションが紹介されています。

しかし最新著「イノベーションのDNA」 では、ほとんど日本の事例がありません。

改めてクリステンセンの一連の著作を読み直してみて、現在日本が停滞しているのは、バブル崩壊やデフレ、少子高齢化だけでなく、イノベーションと呼べるような新商品やサービスが減っていることも大きな要因なのかもしれない、と感じました。