ここ10年間の仕事をふり返ると、私が関わってきたのは「ソリューション・マーケティング」でした。
様々なソリューション・マーケティングに携わってきましたが、どれも共通点があるように思います。
例えば、クラウドという概念が出てきたのは、数年前でした。
当初は業界共通で適用されていましたが、急速に発展していき、様々なサービスや製品が出てきました。
最近は自治体クラウドや業種特化型クラウド等、業界に特化したクラウドも議論されています。
また、1990年代に生まれたCRMという概念も、業界共通ソリューションから出発し、その後各業界向けに特化して発展していっています。
一般にソリューションを「ライフサイクル」という観点から考えると、どれも業界共通ソリューションから出発し、その後は顧客セグメント別(≒業界)の個別ニーズへ対応するようになっていくのが一つのパターンのように思います。
恐らくソリューションが概念として生まれた時点では、ソリューション自体が成熟しておらず業務で役立つことを実証することが中心になるので、顧客固有ニーズへの対応が緩くてもそれなりの価値があるのでしょう。
その後、ソリューションの価値が様々な事例で実証されると、参入業者が増えて競争も激しくなり、次のステップとして個別ニーズへの対応が必要になってくる、ということなのかもしれません。
このような視点で捉えると、現在のソリューションがどの段階にあり、今後どのように発展していくのかが、マクロ的に把握できるように思います。