当たり前を積み重ねること


日本IBMは9月まではアジア・パシフィック(AP)の下にありましたが、この10月からは本社直結になりました。

その関係で、10月から本社の各事業部責任者との打合せが急増しています。

今週も、本社の各事業部を担当する複数人の責任者から、来年の戦略の説明がありました。

ここで改めて思ったことがあります。

主にグローバルの人達(IBMの場合は米国人が多いのですが、インド・中国・欧州出身者もいます)が作成する戦略は、シンプルで分かりやすいものです。複雑で込み入った戦略はあまり立てません。

さらに、シンプルなロジックの積み重ねで成り立っており、ロジックの順を追っていけば、なぜそうなったのかがよく分かります。

また、例えば、ある領域でシェアを失ったとか、売上が目標に達していない、等、目標値と実績にギャップがあった場合、その理由を必ず明確にし、対応策を取っています。

当たり前のことですが、この当たり前のロジックを当たり前に積み重ね、実行しています。

ある事業部の米国人責任者は、"The role of management is to manage gaps."と言っていたことが非常に印象的でした。

つまり、「実績が目標値に達しない原因を明らかにし、対策を行うことが、マネージメントの役割」ということです。

このような仕組みで戦略を立てて実行することで、仮説検証サイクルが回っていくのですね。

しかし考えてみると、「当たり前のことを当たり前に、愚直に実行し続ける」ことは、成功している日本企業のお家芸でもあります。

当たり前を積み重ねる重要さは、洋の東西を問わないのかな、と思った次第です。