本日(2007/04/01)の日本経済新聞の記事「米スポーツビジネス、アジア開拓急ピッチ、戦力均衡で収益拡大」で、米大リーグのスポーツビジネスへの取り組みが紹介されています。
大リーグ観客動員数は、1993年の7000万人から、野球離れを招いたストライキで1994年・1995年に5000万人に落ち込みましたが、その後立ち直り、昨年は7000万人を超えるまでになりました。
記事では、この理由の一つとして、下記を挙げています。
—(以下、引用)—
徹底した戦力均衡策がミソで、〇二年の労使協定で強化した富裕な球団から貧しい球団への収入再分配制度により、過去七年で七球団がワールドシリーズ王者になった。今年の再分配額は三億四千三百万ドルに上る。シーズン終盤まで目が離せない仕組みだ。
—(以上、引用)—
1994年の危機で、大リーグをより面白くするために、戦力均衡を図れる仕組みを導入し、全体最適を図ったということのようです。
翻って日本のプロ野球では、言うまでもなくジャイアンツの意見の影響力が強く、残念ながら球界全体でこのような視点を共有していないように思います。
私も以前はジャイアンツ・ファンでしたが、長嶋監督退団後は急速にプロ野球への興味が薄れてしまいました。
ここ数年、日本球界も危機感を持ち始めていますが、抜本的な改革を図るカギは、全体最適を図っていかにお客様であるファンを惹きつけるか、という点だと思います。
球界を離れて、一般の企業でも、個別最適でうまく行っていた仕組みが限界に突き当たり、企業変革を通じて全体最適を図ろうしています。
個別最適から全体最適への移行することは、必然なのかもしれませんね。