13年間、黙々と稼動し続けてきたウチの冷蔵庫が、ついにこの数週間、怪しい音を立て始めました。扉の隙間から冷気も漏れているような気もします。
そろそろ寿命のようなので、昨日、某家電量販店で冷蔵庫を購入しました。平日で休暇を取っていたため、じっくり選べました。もちろん、事前にネットの価格比較サイトや消費者コミュニティで事前調査していきました。
そこで、気がついたこと。
- 「平日特価」というモノがある。平日の昼間に家電量販店に行かない私にとっては、結構新鮮でした。確かに、お客さんも少ないでしょうし店員さんの稼働率も低いと思いますので、平日に来てもらう動機付けにはなりそうですね。ただ実際、休日と比べてどの程度安くなっているかは分りませんが。
ここで、改めて「価格」というものの意味を考えさせられました。
平日に来ていた私は、どうしても「平日だから安い⇒今日、買わなければ」という意識が働きます。
ただ、実際に値段交渉してみると、休日と違いがあるようには思えません。「平日特価」とは、やはりお客さんに割安感を持ってもらうことが狙いなのでしょうか?
- 「省エネ基準達成率」が年度によって変わっている。180%とか250%とかの達成基準値を示している機種が多かったのですが、お目当ての機種は平成18年度基準で80%でした。店員さんに質問したところ、今年度で達成基準の省エネ目標値が変わったそうです。まぁ、法で制定したものなので基準が変われば達成値も変わるものですが、ちょっと分かりづらいような気もします。
- 同様に、消費電力の指標が変わっている。冷蔵庫を開けると、扉の裏に消費電力が書かれていますが、13年前のウチの現行機種は310リットルで28kWh/月。これが、購入した新型416リットルで600kWh/年 (= 50kWh/月)でした。冷蔵庫はここ10年で一ケタ省エネが進んだといわれていますので、数字が大きくなる筈がありません。最新のものは、06年新測定方法というものを基準にしているようです。この消費電力の基準値も変わったということでしょうね。
ということで、数字をマーケティング・メッセージで使う意味について考えさせられました。
数字を出す際には、当然メーカーはその基準を明示していますが、なかなか分かりづらいのも現実です。消費者マーケットだけでなく、法人マーケットにもそのようなケースが多いですね。(例えば、サーバー性能値を示すトランザクション処理能力等)
消費者は、基準となるモノで変えられてしまう数字の大小には惑わされず、自分にとっての本来の価値を常に意識することを求められているように思います。ベンダー側に立場を変えて考えると、これはソリューション・マーケティングそのものですね。
- 冷蔵庫の店頭展示品在庫処分の場合、寿命が数年短くなる。理由は、毎日頻繁に開け閉めするので扉のパッキンが疲労し、冷却効果が落ちるためだそうです。電源は入れていないのでモーター等は問題ないとのこと。ということで、展示品処分よりも正規品の方が5000円程高かったのですが、結局正規品を購入しました。
店員さんはなかなかこのような本当のことを教えてくれないことが多いように思います。その意味では、今回はいい店員さんに巡り合いました。
商品到着は明後日ですが、実際、どの程度消費電力が減るのか、確認したいと思います。