コロナ禍を成長に転じる経営者と、低迷する経営者


新型コロナで、新しいビジネスの種が生まれています。
今までのしがらみも吹き飛びました。

こんな状況で、部下にこんなことを言うマネージャーもいるのではないでしょうか?

「この状況でどうするか、何か考えてみてくれ」

これはちょっと残念なマネージャーです。
本当はこう言って欲しいところです。

「私が責任を取る。何かやってみようよ」

必要なのは、マネジメントではありません。
こんな時こそ、問われるのはリーダーシップです。

決まった目標があり、その目標達成のためにきめ細かく管理するのがマネジメントです。でも今は、アフターコロナはどんな世の中になるか、何をすべきかがよく見えない状況です。

こんな状況で必要なのはきめ細かく管理するマネジメントよりも、何を目指すか明確にするリーダーシップです。しかしリーダーと言えども何をすべきかはわかりません。だからこそ「あえて現場を知る部下に任せる」という方針を明確にするリーダーシップが求められます。

部下を信じ、とにかく仕事を任せ、上司として腹をくくり、責任を引き受けるべきなのです。

経営者も同じです。多くの経営者はこんなことを考えているのではないでしょうか?

「社内に起業家を育てたい。社員の成長を、会社の成長に繋げたい。そして目玉事業を育てたい」

ここまでの問題意識は素晴らしいと思います。問題はその次です。

「社内クラウドファンディングとかは、どうだろう?」
「でも、どうやって評価すればいい?」
「そもそも、誰に何をアサインすればいいのだろう?」

これでは何も新しいモノは生まれません。「全社一丸!」「標準化し、管理する」というマネジメント発想と、イノベーションは水と油だからです。

イノベーションは、異質なモノの組合せです。多様性から生まれ、創発します。そもそも管理不能なのです。では、どうするか?

私は多くの企業様で、組織横断型の全社研修を行ってきて、実感していることがあります。

研修を通じて、社内の多様性に気がつく人は実に多いのです。

「他事業部がこんなことをしていたなんて知らなかった」
「社内協業が必要だと痛感した」
「会社が成長する種が社内に沢山あることが分かった」

実は社内には、隠れた「宝の山」があります。
しかし組織のサイロ化で、隠れた宝の山は眠ったままになっています。

この組織のサイロを崩せるのは、経営者だけです。

有志メンバーを募って組織横断型のイノベーションチームを作りすべて任せるのも、1つの方法です。社内の多様性を活かし、サイロを崩して社員に任せて「イノベーションを促す仕組みづくり」に徹するべきなのです。

このアフターコロナを、今まで停滞していたイノベーションを活性化するチャンスに転じたいものです。

 

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