縮小する日本市場へ、海外有力メーカーが競って最新の掃除機を投入する理由


黒船

当コラムで何回かご紹介している掃除機市場では、海外の黒船家電メーカーが競い合って日本市場に最新異種を投入しています。

たとえばダイソン。日本市場で最新商品を先行販売しています。さらに日本の消費者モニターも募集しています。
アイロボット社が開発販売するルンバ。品ぞろえの半分は日本独自仕様です。
北欧の家電メーカー・エレクトロラックス。日本市場向けに静音性に優れた掃除機エルゴスリーを投入しています。

しかし考えてみると不思議ですよね。日本市場は少子高齢化で縮小しています。
なぜ海外有力メーカーは、縮小する日本市場へ、競い合うように最新機種や日本独自機種を投入するのでしょうか?

 

その理由を、アイロボットのコリン・アングルCEOはこう語っています。

「日本のお客さんを幸せにできれば、世界中のお客さんを幸せにできる」

 

ダイソンも、消費者の目が厳しい市場で商品を磨き上げるために、日本で最新機種を先行発売しています。
エレクトロラックスも、排気フィルター採用などの日本市場で得られた消費者の意見がグローバル商品の開発に生かされています。

きれい好きで、最新技術を受け入れ、要求レベルも厳しい消費者が集まっている日本市場は、掃除機の最先進ユーザーが集まっているのです。
言い換えれば、掃除機市場については、日本はニーズのサキドリができる貴重な地域なのです。

だから黒船家電メーカーは、技術の粋を極めた最新の掃除機を、競い合うように日本市場に投入しているのですね。

 

黒船家電メーカーは、技術面の「ものづくり」と、ニーズサキドリの「顧客づくり」の両輪を回すために、日本市場に最新の掃除機を競い合うように投入しているのです。

私たちも、黒船家電メーカーの考え方から学べることは多いのではないかと思います。

 

御社の商品・サービスの最先進ユーザーは、どこにいるか?

そこから見えてくるものが、きっとあるはずです。