北朝鮮の競争戦略


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テレビをつけたら、北朝鮮がまた長距離ミサイルの発射準備をしている、とのこと。

好き勝手に振る舞う北朝鮮に対して、米国・韓国・日本・さらに中国が国連決議非難したり、さらに経済制裁もしていますが、ほとんど効き目がないように見えます。

 

経済規模から見ると北朝鮮は小国。にも関わらず、なぜこのように勝手な振る舞いが出来るのでしょうか?

それは、北朝鮮がBATNAを持っているからです。

BATNAは『バトナ』と読みます。『相手と同意できなかった場合の次善策』という意味で、英語のBest Alternative To Non-Agreementの頭文字を取ったものです。BATNAは交渉の基本中の基本。交渉は強いBATNAを持つ方が必ず勝ちます。

 

北朝鮮は、他国と同意出来ないのならば、核実験と長距離ミサイル開発を自国で続ける選択肢があります。

一方で他国は、北朝鮮と同意できない場合の選択肢は、国連非難決議、経済制裁など、一見色々あるように見えます。しかしこれらの選択肢で核実験と長距離ミサイル開発を止めさせることができなかったのは、これまでの経緯のとおりです。

残された選択肢は、北朝鮮への攻撃により開発能力を無力化すること。しかし「大量破壊兵器がある」としてイラク戦争をした後の世論を考えると、これはなかなか選びにくい選択肢です。一方で時間が経過すればするほど、北朝鮮の攻撃能力が上がっていきます。

最近の米韓軍事演習を見ていると、米国もこの選択肢を本気で選び始めているように見えますが、大統領選の行方もあり、微妙な状況です。

そして北朝鮮は、そのあたりのことも読んでいるフシがあります。

 

さて、マーケティング戦略では、ランチェスター戦略やマイケル・ポーターの競争戦略など、様々な競争戦略がありますが、それらに共通していることがあります。

敵に対して主導権を取るためには、当方の選択肢に対する敵の影響力を弱めた上で、さらに敵の選択肢を狭めるということです。

コトの是非はいったん脇に置いておいて、北朝鮮は競争戦略の本質をよく理解して行動しているように思えます。

 

本来、この競争戦略の考え方は、私たちのビジネスで役立てたいものですね。

ちなみにポーターの競争戦略については、新著の第8章でも詳しく書いています。興味がある方はご一読を。

 

 

 

 

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