先週、ある企業様で半年間の仮説検証実習が終了し、最終報告会を行っていただきました。
各4チームから結果を報告いただいた後、私から、この仮説検証実習を今後にどのように活かすかをお話ししました。
仮説検証の考え方が身につくと、仕事のスピードは格段に上がり、お客様の課題を的確に把握できるようになり、売れる商品作りができるようになります。
そこで、お話しした内容を皆様と共有したいと思います。(お客様固有の情報は外しています)
皆様、
半年間の仮説検証実習、お疲れ様でした。
この実習では、まず仮説として「お客様が買う理由」を徹底的にチームで考え、その仮説を実際にお客様のもとで検証し、その結果を持ち帰って2週間毎にチームで議論しながら検証する、ということを半年間継続してきました。そしてその2週間毎に行うチームの議論には、私も参加しました。
当初は、皆様からはこんなご意見をいただきました。
・この頻度での仮説検証は、普段の仕事の数倍のスピードだ
・終わったと思ったら、あっという間に2週間経ってしまう。これはしんどい
一方で、この仮説検証実習を進めていくうちに、こんなご意見もいただきました。
・半年間かけて検討してきた事業企画の結論が、2週間で出た
・これまでになかったスピード感で仕事が進み、お客様から得られる情報も増えた
・チーム一体となった商品づくりの方法論が身についた
いまここで振り返ってみて、いかがでしょうか?
最初の頃、皆様はとても大変だったかと思いますが、今はこのやり方にだいぶ慣れて来た、と実感されていると思います。実際、すでにこの実習後も、各チームでは隔週で今後のチェックポイントの会議をスケジュールしています。
実はこれは、ジョギングと同じなんです。
ちなみに私もジョギングを日課にしてます。実は35歳になって急に腹が出てきたのがきっかけで、ジョギングを始めました。
それまでの私は、運動は大嫌いでした。
初めの頃は5分間、ゆっくりジョギングするだけで息が切れて、死にそうなほど大変でした。
ちょうどこんな感じでした。
…実際には、私はここまではふくよかではありませんでしたが。(笑)
でも半年も続けると身体が慣れて、体脂肪も落ちて、1時間くらいは快調に走れるようになります。
こんな感じになります。
…実際には、私はここまで格好良くありません。あくまでイメージです。(笑)
この隔週の仮説検証もまったく同じことです。要は「慣れ」であり、習慣なのですね。
最初は大変です。でも次第に慣れてきます。そのうち、「これをやらないとどうも落ち着かない」という状態になります。
そして大切なことは、個人ではなく、チームでこれを習慣にすることです。
チームでこれが習慣になれば、それが次第に組織全体に拡がっていきます。そしてそれが組織文化になっていきます。
実は今回の実習で行ったことは、この写真にある雨粒を見つけることです。
この雨粒ひとつひとつは、「お客様が買う理由」のヒントです。
実は「お客様が買う理由」のヒントは、この雨粒のように、私たちの身の回りに降り注いでいます。でもなかなか気がつきません。
この仮説検証実習は、この雨粒を見つけることが目的なのです。
そのために、この仮説検証実習では、
・お客様の「痛み」は、何か?
・どうすれば、解決できるか?
これをひたすら考えながら、
仮説を立てて → それをお客様に検証する
これを繰り返して来ました。
この仮説を検証して得た「学び」が、最大の差別化になる、ということも、皆さんは半年間を通じて実感されたと思います。
ただ、この仮説検証実習を終えて、ぜひ皆さんに忘れないでいただきたいことがあります。
せっかく「仮説検証」の考え方が身について、こうなっても、…
サボると、あっという間にこうなります。(笑)
ですから、皆さん全員が「ランナー」となり、実習後もぜひ仮説検証を継続していただきたいと願っています。
最後に。
この仮説検証実習を通じて、私はひたすら「お客様から学びましょう」と言い続けてきました。
実はこの仮説検証実習を通じて、私自身も皆様からたくさんのことを学ばせていただきました。
皆様へのお礼の言葉で、終わりたいと思います。
本当に有り難うございました。
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