わずか20年で、マーケティングが必須科目になった理由


matketing for everybody

 

最近、経営者やマネジメントの方々とお話しして、気がついたことがあります。皆様が異口同音に、こうおっしゃるのです。

「マーケティングの考え方を、一人一人の社員にもっと知ってもらいたい」

ほんの20年前は違いました。

私がマーケティングを学び始めたのも、ちょうど20年前。前職の日本IBM社員時代、マーケティング職に異動した時でした。当時はマーケティングはマーケティング専門職やマネジメントが学ぶものでした。専門用語も多く、とても苦労しましたが、一旦壁を乗り越えると、それまで仕事で苦労してきたことが「なるほど、そういうことだったのか!」とスンナリと腹オチして理解できるようになりました。

 

思えば、この20年で世の中は大きく変わりました。

世の中の変化が激しくなり、競争は厳しくなっています。競争に巻き込まれると、あっという間に価格勝負。この価格勝負から長期間抜け出せなくなると、人件費削減に迫られ、最後には待っているのは人員カット。こうなると会社は存続できません。

では、この状況をどのように乗り切るか?

激しい変化は現場で起こっているので、経営者やマネージャーはすべてはわかりません。だから経営者だけでなく、一人一人の社員が、競争に巻き込まれずに、お客様にとって自分たちが唯一の存在であり続けるように、考えて、実行し続けることです。

そのためには、常に自社ならではの強みを活かして、お客さんの心を掴むこと。そして現場の人たちに任せて、動きやすくし、競争から抜け出すことです。ここで役立つのが、「お客様が買う理由をいかに作るか?」というマーケティングの考え方です。

 

いまやマーケティングは「一部のマーケティング職やマネジメントが理解して進めればいい」というものではなくなりました。一人一人の社員が、目の前のお客さんの心を掴むために一人一人が知恵を出して、実際の行動に繋げていくために、「お客様が買う理由をいかに作るか?」というマーケティングの考え方を学ぶべき時代になったのです。

 

私自身、マーケティングを初めて学んだ20年前から、「マーケティングは、仕事に関わるすべての人に役立つものだ」と実感しています。

毎週お送りしているこのコラムやメルマガも、実に幅広い職種の方々に登録いただいています。現場のビジネスパーソンの方々も、「マーケティング戦略の考え方が必要だ」と実感しておられる現れなのでしょう。

最近、世の中でわかりやすいマーケティングの本が増えたのも、「マーケティングを理解したい」という幅広い人たちの強いニーズに応えるためなのでしょう。

 

私もその中で、一翼を担い、さらに新しい提言もしていきたいと思っています。

 

 

 

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