新著『「あなた」という商品を高く売る方法』


本日、新著『「あなた」という商品を高く売る方法 -キャリア戦略をマーケティングから考える』を出版します。

 

会社員の方々とお話しすると、こんなことでお悩みの方が多いことを実感します。

「日々の仕事が忙しくて、将来のことを具体的に考えられない」
「同期の彼は昇進して活躍している。正直、あせっている」
「仕事でなかなか芽が出ない。このまま仕事を続けていていいのか、将来が不安だ」

しかし、「では、どのような戦略を考えていますか?」とお伺いすると、答えられない人が多いのも現実です。
自分のキャリア戦略を持っている方は、少ないのです。

ビジネスパーソンは「自分という商品づくり」を考えることが必要です。
ほんの20年前までは会社が自分のキャリアの面倒をみてくれましたが、いまや自分のキャリアを会社任せにできない時代だからです。

ここで役立つのが、マーケティング戦略の考え方です。

商品づくりで必要なのは、「顧客にどれだけ必要とされるか」
キャリアづくりで必要なのも、「他人からどれだけ必要とされるか」

「商品づくり」と「自分のキャリアづくり」の基本は、同じです。
あなたのキャリアは、「あなたという商品」の価値を必要とする人が、高く買ってくれることで決まるのです。だから「あなたという商品」の価値を高める戦略が必要なのです。

 

たとえば、「自分の商品価値を高めるには、戦い続けて勝つことが必要だ」と考える人がいますが、M・E・ポーターの「競争戦略理論」では、これは間違いです。

企業は、完全競争の状況では儲かりません。差別化できず価格勝負にならざるを得ないからです。ライバルがいない完全独占になれば値下げは不要になり、高収益になります。つまり「戦いを避ければ収益性が高まる」のです。

個人も同じです。他と競争している状況は、代替があるということですから、評価も低くなりがち。だから目指すべきは、「ライバルと戦い続ける」状態でなく、「誰もやっていない」状態です。

本書では、『「あなた」という商品を高く売る方法』を、マーケティング戦略をまったく知らない人でもよくわかるように、身近な企業や個人の事例を紹介しながら、わかりやすく10ステップでマーケティング理論で裏付けつつ解説しています。

第1章 「競争しない」ための戦略 (競争戦略論)
第2章 AIに仕事を奪われない方法 (イノベーション)
第3章 「戦わずして勝つ」のが真の戦略 (バリュープロポジション)
第4章 「あなたの強み」を育てる (強みの構造とセレンディピティ)
第5章 リスクを下げて何度も挑戦する (リアルオプション理論)
第6章 没頭すれば一流になれる (内発的動機付けとフロー理論)
第7章 あなたの物語が奇跡を生み出す (センスメイキング理論)
第8章 失敗があなたの武器になる (仮説検証とアダプト思考)
第9章 コンフォートゾーンから脱出せよ (ダイナミックケイパビリティ)
第10章 「自分のため」から「社会のため」 (ソーシャルネットワーク理論と利他的動機付け)

あなたの周りにも、「これは彼しかできない」と誰もが認める人がいるはずです。彼らはじっくりと自分という商品づくりをしてきた人たちです。

あなたも、彼らと同じように、「あなたという商品」の価値を高めることができるのです。

 

「部下に育って欲しい」と願っているマネジャーにも、お勧めです。

 

 

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