「健全な怒り」があるか?


講演で、こんなご質問をいただきました。

「永井さんが本を出版した経緯について、とても興味を持ちました。
本を書く原動力は、仕事の経験や読書から得られた知識なのでしょうか?
あるいは、思いついたアイデアが原動力になっているのでしょうか?」

確かに本を書く上で、知識やアイデアはとても重要です。

私の場合、自分のビジネス経験の棚卸し、色々な本を読みこんで理論の裏付けをとり知識を整理して全体の骨格を決め、アイデアを出しながら書いていきます。このように知識もアイデアも、本を書く上で重要です。

しかしそもそも本を書く原動力は、「これを書きたい!」という衝動、いいかえれば「健全な怒り」です。

「100円のコーラを1000円で売る方法」を書いた時には、「なんでみんな価格勝負をするんだろう?」が、その衝動でした。そこで、価値勝負する大切さや方法論を伝えようと考えて、知識を整理してアイデアを出しながら本を書きました。

 

この「世の中をこう変えたい」という「健全な怒り」を持つことは、とても大切です。

松下電器(現パナソニック)創業者の松下幸之助さんも100年前に、「(当時は)高価な商品を、水道の水のように、無尽蔵に安く提供すれば、極楽浄土がやってくる」と考えて、「水道哲学」を提唱し、大量生産・大量販売の時代に大きく成長しました。

現代では、自動の家計簿アプリで成長するマネーフォワードの辻社長が会社を立ち上げたのも、ソニーの経理部に所属していた時に感じていた、経理業務の面倒さに対する個人的な怒りがきっかけでした。

 

「健全な怒り」が、世の中を変えていくのです。

あなたは、「健全な怒り」を持っていますか?

今年、その「健全な怒り」をどのように解決していきますか?

 

 

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