なぜ愚直に継続すれば、勝てるのか?


「愚直に継続するのが最強」といわれます。
よくウサギとカメのたとえが使われますよね。
でもそもそも、なぜ「愚直に継続するのが最強」なのでしょうか?

北海道のコンビニでシェアトップは、セブンではなく、北海道の地元コンビニであるセイコーマート(以下セコマ)です。

セコマは北海道以外ではほとんど展開せず、北海道に特化しています。大手コンビニで当たり前にやっている全店24時間営業や、ドーナツ/おでんなどの商品取り扱いもやりません。その代わりに広大で僻地も多い北海道に特化するため、FCにこだわらず自社店舗を展開し、店舗配送も自社で行い、コストを下げるために北海道の安くて美味しい食材を活用して自社で食品も製造販売しています。
いまやセコマは北海道の生活基盤。昨年の北海道地震で道全域が停電する中、セコマの95%の店舗は営業を続けました。これも北海道に特化し、暴風雪や災害対策を見直し続けた結果です。

競争戦略の第一人者であるマイケル・ポーターは「活動システム」という考え方を提唱しています。活動システムとは「やらないこと」を明確にした上で、様々な活動をシステムのように密接に連携させる仕組みです。

セコマの場合、こうなります。(拙著「世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた」からの引用です)

一つ一つの活動は、やろうと思えば真似できるかもしれません。
しかしこれが積み重なることで、誰も真似できない圧倒的な強みになるのです。

たとえば、一つの活動を模倣できる可能性が70%とします。
■2つの連携した活動を模倣できる可能性は、49%。
■3つの連携した活動だと、34%。
■5つの連携した活動だと、17%。
この程度であれば、相手が頑張ってやろうと思えば真似されてしまいます。

■10個の連携した活動だと、2.8%。
この辺りになると、とても真似されにくくなります。

■20個の連携した活動だと、0.08%。
■30個の連携した活動だと、0.002%。
こうなると、まず絶対に真似できません。

現在のセコマの経営者は、「広い土地、少ない人口、高い配送コスト。生き残りを考えたら、自然とこうなった」とおっしゃっています。

お客様にとって意味ある活動を考え抜き、それを愚直に積み重ね続けることで、ライバルが絶対に真似できない強みを創り上げることができるのです。

 

 

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