仕事の成果をわけるのは、意志決定です。
そこで多くのビジネスパーソンは「意志決定を間違いなく行うには、情報は多いほどいい」と考えて大量の情報をかき集めます。そして問題を見つけると、さらに答えを求めて情報を集めます。
ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の元日本代表であり、早稲田大学ビジネススクール教授の内田和成先生は、著書「仮説思考」で「経営陣から現場のビジネスパーソンまでが情報コレクターになっている」と述べています。
この方法でいくら一生懸命に頑張っても、なかなか答えが出ません。
そして時間切れで、手遅れになります。
現代は時間勝負。これでは致命傷です。
過度に頑張らなくても意志決定スピードを上げれば、ビジネスのスピードは一気に加速します。そのための方法はいくつかあります。
数十個の選択肢があれば、そのうち最も正解に近いと思われる2−3個を「答え」と仮説を立てて、検証する「仮説思考」もその一つ。
鍛錬を重ねた剣の達人は、相手の刹那の気配(観察)で攻撃を察知(情勢判断)し、瞬時に抜刀し相手を斬ります(行動)。この動きを組織でも行えるように、社員同士の以心伝心と阿吽の呼吸を重視して、「個の力」を「組織の力」に変える「OODAループ」もその一つ。
戦いで何よりも大事なのは、「スピード」、つまり時間を制すること。スピードがあれば圧倒的に強い敵にも勝てます。いまや時間はヒトモノカネにつぐ第四の経営資源なのです。
「時間」という経営資源はますます希少になります。
時間を武器にできる方法論を、組織に定着させていくことが必要なのだと思います。
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