「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」のメモ書き、その3回目です。
■写真で示す
本書では、平凡なプレゼンターが作るであろうマックブック・エアのスライドが紹介されています。
マックブック・エア
ディスプレイ:13.3インチ、LEDバックライトのワイドスクリーン光沢液晶
サイズと重量:高さ0.4-1.94cm、幅30.5cm、奥行22.7cm、重量1.36Kg
記憶容量:120GBハードディスクまたは128GB SSD
プロセッサー:1.6GHz
メモリー:2GB 1066MHz DDR3 SDRAM
バッテリー:ワイヤレスで4.5時間駆動
しかし、ジョブスが使ったのは写真一枚。
マックブック・エアーが封筒に入っている写真でした。
本書では、次の言葉が紹介されています。
—(以下、p.187から引用)—
アインシュタインの簡素性理論
簡にして要の説明ができないのは、十分に理解していないからだ。
—-アルベルト・アインシュタイン
—(以上、引用)—
■びっくりするほどキレがいい言葉を使う
業界用語を使わず、誰にでも分る単純明快な言葉を使うことで、メッセージが明確に伝わります。
本書では、金融問題の大家としてTV番組によく出演する人のインタビューが紹介されています。
—(以下、p.218から引用)—
「シンプルにしすぎると軽くみられるおそれがあるのではないですか?」
他人がどう思おうと私は気にしません。私が気になるのは、提供する情報が聞き手や読み手の力になるかどうかだけです….話を聞いている人に変わって欲しい、そういうメッセージしたいと思うなら、できるだけシンプルなメッセージにしたほうがいいと私は思います。
(中略)
シンプルであることを批判する人は、もっと複雑なのだと自分が思いたい人なのです。シンプルだとみんなが思ったら自分の仕事がなくなるかもしれないと思うからです。必要以上に難しい言い方をするのは、自分が消されてしまうかもしれないという恐怖があるから、自分の居場所がなくなるかもしれないという恐怖があるから、注目されなくなるかもしれないという恐怖があるからなのです。
—(以上、引用)—
必要以上に難しくしようとするのは、もしかしたら自己満足なのかもしれません。
これは反省ですね。
キレのよい言葉について、他にも参考になるメッセージがありました。
—(以下、p.223から引用)—
解決策を売ろうとせず、ストーリーを作れ。
(中略)
「統合された」「ベスト・オブ・ブリード」「B2B」「消費者中心」などのバズワードは不要。宣伝として理想的なのは、その製品がどのようなもので何をしてくれるかがはっきりとわかる短い文章だからだ。
たとえば、ある会社からノートブックの新製品について、1.8メートルの高さから落としても大丈夫、水につけても大丈夫、150度の高温にさらしても大丈夫だという説明があった。…これで十分…。
(中略)
「よい宣伝文句はさらっと流れて話にとけ込む。悪い宣伝文句は話のネタになる」のだ。
—(以上、引用)—
■すばらしいデモの共通点
本書では、ガイ・カワサキが「ザ・マッキントッシュ・ウェイ」で述べた5点が挙げられています。
—(以下、p.246から引用)—
短い。よいデモは聴衆の聞く気をくじかない。
シンプル。よいデモはシンプルでわかりやすい。「伝える内容をひとつかふたつに絞る。目的は期待でじりじりさせることであり、迷子にしてはならない」
魅力的。よいデモは「注目の機能を見せて他社の製品との差別化を行う」「実用性もなければならない。ある機能のデモをするたび、『それがどうした?』と言われると考えてみよう」
軽快。よいデモは進行が速い。「15秒以上かかることをデモで使わないこと」
実質的。よいデモは、聴衆が抱えている現実世界の問題をその製品が解決してくれることをはっきり示す。「顧客はあなたの製品でしたいことがあるのだから、その製品がどのように働くかを知りたいと思うものだ」
—(以上、引用)—
私たちは、懇切丁寧な説明をするために長いデモを作り勝ちですが、聴衆は、わかりやすくシンプルで短いデモを期待しているのですね。
デモを見る自分の立場に置換えてみると、分りやすいのではないでしょうか?
本書はまだ1/3残っていますので、また後程ご紹介します。