NHK大河ドラマ「真田丸」が人気です。かくいう私も毎回見ています。
人気ドラマで必ず話題になるのが、視聴率の推移。
ビデオリサーチ社の調査によると、関東地区の平均視聴率は次の通りです。
第一回「船出」 20.1%
第二回「決断」 19.9%
第三回「策略」 18.3%
第四回「挑戦」 17.8%
第五回「窮地」 19.0%
第六回「迷走」 16.9%
第七回「奪回」 17.4%
第八回「調略」 17.1%
この視聴率、下がっているようにも見えますが、実際のところどうなのでしょう?
視聴率調査は、実際に全世帯の視聴状況を調査しているわけではありません。もしわかるのであればベストですが、現代のITを活用してもこれは費用がかかりすぎるのです。
ではどうやっているかというと、統計学理論を活用し、その地域のごく一部の世帯をサンプル調査して、その地域全体の視聴状況を推測しています。
ビデオリサーチ社では、サイト上で視聴率調査について詳しく説明しています。
関東地区の視聴率は、600世帯でサンプリングすることで、関東地区1500万世帯全体の視聴率を推測しています。詳しくはこちら。
この際、どの程度の誤差が出るのでしょうか?これについてもビデオリサーチ社のサイトでこのように説明しています。
「標本数600の場合、信頼度95%(100回中95回はこの幅に収まる)で考えると、視聴率が10%での、考慮すべき標本誤差は±2.4%です。また、真の値は調査結果である10%の近くに多くあることを意味します。」
「標本誤差」とは、実際のリアルな数字(この場合は1500万世帯の本当の視聴率)と、この600件の標本との誤差の意味です。
このページの表にある通り、20%近辺の場合は実に±3.3%の標本誤差があることになります。
真田丸の平均視聴率では、最高視聴率は初回の20.1%、最低視聴率は第6回目の16.9%で、差は3.2%。一方で標本誤差は±3.3%。各回の視聴率は、この標本誤差の範囲で微妙に揺らいでいますね。真田丸については、BS視聴率の影響も指摘されています。
いずれにしても、コンマ1%の差はあまり意味がなさそうです。
数字の意味を考えるのは、ビジネスでも大切なこと。数字をもとに考える際は、そのサンプル数もあわせて考えるようにしたいものです。