本日(6/2)の日本経済新聞の記事『日本地球惑星大会、温暖化の「異説」相次ぐ――「CO2主因ではない」』によると、地球温暖化の主原因は必ずしもCO2ではないのではないか、という論議が千葉市で行われた日本地球惑星科学連合大会で行われたそうです。
■異説1
「宇宙から地球に降り注ぐ放射線の増減に連動して雲の量が変わる。放射線の進入を妨げている地球の磁場や太陽風が今後弱まるとみられるため、雲の量が増えて気温が下がり、2035年に最も寒くなる」「温暖化と寒冷化のどちらが正しいか、今後5-10年で決着が付く」
(丸山茂徳東京工業大学教授)
■異説2
「近年の気温上昇の傾向は1800年以前までさかのぼることができ、大半は自然の変動とみなせる」
(赤祖父俊一・米アラスカ大学名誉教授)
当然のことながら、温暖化はCO2が主原因であるとする政府間パネル(IPCC)を支持する研究者からは、強い反論がでました。
米国ではこの手の議論は活発で、日本でも同じ構図が出てきたとのこと。
「マーケティングの99.9%は仮説」でも書きましたように、科学のほとんどの部分は仮説から成り立っています。
実際、「飛行機がなぜ飛ぶのか」というのも、根本的な原理は実は必ずしも分かっておらず経験則に拠っています。
「CO2が温暖化の主原因である」というのも仮説です。
仮説というのは、議論を行いながら検証していくべきもの。
CO2排出削減努力は続けるべきと思いますが、このような議論が日本でも始まったことは、健全なことであると思います。