福本豊さん曰く「自分は野球が下手やと思ってたからこそ相手を研究し尽くして、上手になれたんや」


元阪急ブレーブスで活躍された福本豊さんと言えば、生涯盗塁数1,065。

世界の盗塁王です。

私が小学生の頃は、周りは巨人ファンばかりでした。

それでもパリーグの強豪・阪急ブレーブスで大活躍する福本選手は別格。

168cmの身体で、グランドをところ狭しと活躍する姿は、まさにヒーローでした。

11月1日の日本経済新聞「交遊抄」で、笑福亭銀瓶さんが、その福本豊さんとの交友の様子を紹介されています。

この福本豊さん、笑福亭銀瓶さんにこう話したそうです。

「自分は野球が下手やと思ってたからこそ相手を研究し尽くして、上手になれたんや」

 

このことを聞いて、「福本さんは謙虚なんだなぁ」と思うとしたら、おそらくそれは間違いなのでしょう。

なぜなら福本さんは、単なる謙虚さからこのように言っているのではなく、おそらく本気でそう思っているからです。

身長168cmは、野球選手としては極めて小柄。

決して恵まれた体格ではありません。

だからこそ、厳しいプロの世界にいて、知恵を絞り、相手を研究し、研鑽を積んだのでしょう。

 

このような話を聞くと、もし仮に現時点で、私たちが「自分には才能がない」と思ったとしても、それを恐れる必要はないように思います。

多くの場合、コツコツとした努力と、それを継続できる時間が、解決してくれるのだと思います。

恐れるとしたら、その努力を途絶えさせる何かなのでしょう。