業界全体が成熟してくると、様々なものがコモディティ化し、価格競争になります。
価格競争は、スケールメリット勝負。
一番多く生産し売る企業(=トップシェア企業)がコストメリットを享受できるので、最安値で売っても利益を確保でき、生き残ることができます。
ですので、業界全体が成熟化してくると、生き残りのための合従連衝がさかんに行われます。
できれば、このような価格勝負から抜け出したいところ。
そのためには、価値で勝負すること必要です。(徹底的な低価格も価値の一つですが、ここでは取りあえずその議論は脇に置いておきます)
価値で勝負するために必要なのは、顧客の課題解決です。
しかし、一言で「顧客の課題解決」と言っても、これがなかなか難しいのですよね。
いかに顧客自身も気がつかない課題を見つけて、新しい解決策を提示できるか?
1974年にセブンイレブンは豊洲にコンビニエンスストア第一号店を開店しました。
34年後の2008年、コンビニエンスストア業界の日本国内売り上げは百貨店業界を上回りました。
1976年にヤマト運輸は「宅急便」という名前で、宅配便サービスを開始。
初日取扱量は11個でした。
33年後の2009年度、日本国内の全宅配便取扱量は31億個になりました。
これらは、「顧客自身も気づかない課題を見つけて解決した」新規ビジネス開発事例です。
価格競争は、究極的にはトップシェア企業が収益を上げます。
一方の価値競争は、顧客の細かいニーズに的確に対応した企業が生き残ります。
多くの企業が目指すべき答えは、価値競争だと思います。