世の中では「あちらが立てばこちらが立たず」ということばかりです。
例えば社会保障を充実させるためには、税金などの収入が必要。
一方で減税するには、国が提供するいくつかのサービス(社会保障など)を削減する必要があります。
しかしともすると、「社会保障はもっと手厚くして欲しい。でも税金は下げて欲しい」という議論になりがちです。
「あちらを立てて、こちらも立てる」という無理なことを、私たち有権者は政治にまだ期待しているように思います。もしかしたらこのような状況が、日本が行き詰まらせているのかもしれません。
本来、意志決定には実行責任が伴います。
この状況を打開するには、自分が出来るところから、自分たちで考え、自分たちで実行することが必要なのではないかと思います。
「デモクラシー2.0イニシアティブ」では下記のような1.0→2.0の進化を提唱していますが、目指すところは「私たち一人一人が、身近な様々なことを、自ら考え、自ら実行する」ということなのではないかと思います。
観客型民主主義 → 参加型民主主義
社会の意思決定への参加 → 社会の変革への参加
政策決定の間接民主主義 → 政策実行の直接民主主義
税金による間接民主主義 → 寄付による直接民主主義
政府による公的サービス → 民間による公的サービス
官僚機構による政策立案 → 国民参加による政策創発
政府から国民への広報 → 政府による国民からの広報
劇場型政治 → 広場型政治
強力な指導者 → 賢明な国民
国民の意志表明 → 国民の学びと成長
二項対立的討論 → 弁証法的対話
マスメディア → ソーシャルメディア
自由としての権利 → 責任を伴う権利
現在の世代の利益 → 未来の世代の利益