私たちはともすると、「できること」「やってきたこと」「言われたこと」をもとに、新製品などの戦略を立てがちです。
確かにそれらも必要なことはあるでしょう。しかしこれらは、現在から過去を見ています。「できること」だけしか考えないと、発展性がなく、いずれ行き詰まります。
本来、考えるべきは、「やるべきこと」や「あるべき姿」。
たとえば、「お客さんが実はこんなことで困っている。こうやって解決できるかもしれない。だからこんな製品を開発しよう」という考え方ですね。
「やるべきこと」や「あるべき姿」は、現在から未来を見ています。言い換えれば、未来志向の考え方です。
ただ多くの場合、「やるべきこと」と「できること」は一致しません。
たとえば、必要な技術が不足していたり、販売手段を持っていなかったりします。
しかし「やるべきこと」と「できること」を見極めておけば、そのギャップが把握できます。
たとえば、どんな技術が不足しているのか。あるいは現在の販売チャネルに加えて何を補強すればいいのかがわかります。
ギャップがわかれば、そのギャップをいかに埋めるのかを考えていくことになります。
「現状」を「あるべき姿」に、ステップを踏んで近づけることになります。
「できること」「やってきたこと」だけではなく、「やるべきこと」「あるべき姿」は何か、常に未来志向で考えるようにしたいものです。