本日は、午後の仕事を休んで、お台場で6/24まで開催しているノマディック美術館のAshes and Snowに行ってきました。
これは、グレゴリー・コルベール氏による大型写真作品、映画、映像で構成されたものです。
このノマディック美術館自体が作品になっていて、2005年3月にニューヨークで初披露された後、2006年1月にロサンゼルス、今年3月からはお台場で披露されています。
お台場の東京テレポート駅近くにある駐車場に、コンテナを積み上げて出来た、巨大で不思議な空間が、このノマディック美術館です。
中は暗く、生暖かい空気が流れており、木の板で作られた道の両脇には、セピア調の巨大プリントが展示されています。また、大型プロジェクターでは独特の音楽とともに、映像が流されています。
象やヒョウ等の動物と、人間が渾然一体となり同化している、不思議な映像です。
これは写真作品なのでしょうか? 映像作品なのでしょうか?それとも、全く新しい何か別のものなのでしょうか?
かつて、土門拳や木村伊兵衛は、絶対非演出の写真にこだわって作品を作り続けました。私も、写真は非演出であるべき、という考えが頭の奥底にあります。
しかし、グレゴリー・コルベールによるこれらの作品は、演出なしではあり得ない映像です。
しかし一方で、演出そのものがまたアートでもあります。
非常に大きなスケールで提示されたアートに、圧倒されました。
ところで、会場では三種類の写真集を売っていました。
一番安い写真集は手漉きの紙を使ったこだわりの小型のモノクロ写真集で、16,800円。
大型のモノクロ写真集は、同じく手漉きの紙を使ったもので875,000円。
一番高いのは、カラー写真集で350万円。
350万円とか875,000円の写真集は別格として、16,800円の写真集は結構売れていたようです。
本日はウィークディにも関わらず、館内は結構混んでいました。週末はかなり混雑しているそうです。
マーケティング的にも、成功しているようですね。