IBMブロガーズ・ミーティング「風評分析クラウド」


8/25(木)に、箱崎にある日本IBM本社でIBMブロガーズ・ミーティングが行われました。

行われた会場は、私が勤務するオフィスの6階下。当然参加しました。

日本IBM・クラウド&スマーターシティ事業・副事業部長の三崎さんがIBMのクラウドソリューションの全体像をお話しされた後、ソフトウェア事業でクラウドのエバンジェリストである米持さんが「風評分析クラウド」についてお話しされました。

この風評分析クラウド、実は使われているテクノロジーは、全米クイズ王にクイズ番組で勝利した、あのワトソンと同じ文章解析技術を使っています。

この文章解析技術は、IBM東京基礎研究所が十数年間かけて長年開発し続けてきたもので、私にとっても馴染みが深いテクノロジーです。

例えば10年前、まだIBMがパソコン事業を行っていた頃、川崎にあったサポート専用コールセンターに集まったお客様の声を、この技術により分析して製品の不具合を特定し、パソコン開発部門で製品開発に役立てたりしていました。このように、IBM社内やお客様の実業務で検証し、技術を磨き続けてきました。

「風評分析クラウド」は、この文章解析技術を活用して、ソーシャルメディア等のネット上の莫大な情報を解析し、インターネット上で発生している風評を早期に把握し、ビジネスで役立てよう、というものです。

米持さんは、ソーシャルメディア分析ならではの考慮点もお話されていました。

例えば、ソーシャルメディアのデータを扱うとなると、1日で1000万件規模のもの凄い量のデータが集まります。従来のやり方をしていてはこのデータは処理できません。そこでストリーミング技術やHadoopの技術を活用しています。

また、ソーシャルメディア上では「あざす」とか、「オワタ」とか、「orz」のように、独特の言葉もあります。このような語句も、文章解析エンジンの辞書に登録する必要があります。

この「風評分析クラウド」、米持さんはIBMがお客様に提供しているパブリッククラウド上に実装して、検証を行っています。

実際にお客様が業務で展開する場合は、「パブリッククラウド上で検証」⇒「オペレーション段階になったら、自社システム上で実装」という流れになるそうです。

大震災後、様々な風評リスクにさらされている企業からの引き合いは。強いようです。

実際の技術の話をお伺いし、改めて勉強になりました。

 

ところで、ブロガーズ・ミーティング終了後、オルタナブロガーのさる方が、

「永井さんは、本を書いているだけじゃなくって、ちゃんと会社の仕事もしている、ってことが、初めてよくわかりました」

とおっしゃって下さいました。

はい、ありがとうございます。

こんな私でも、仕事はちゃんとやっておりますです。(笑)