#ms50e カルロス・ゴーン曰く「5年後の車について消費者は答えを持たない」お客様は全知全能の神様ではなく間違うこともある。むしろお客様は大切なパートナー。だから私達もお客様を選ばなければいけない


「お客様は神様です」

日本が誇る、ある国民的歌手の言葉です。

もとは、「ステージを見に来て下さっているお客様を、神と敬い、その前で自分の歌(=仕事)を披露するのだ」、という考え方でした。

しかし、この言葉にはとても強い力があり、ともすると我々は顧客を絶対と考えてしまったり、顧客は全知全能と考えがちです。

 

このことを考えさせられた事例があります。

場面は、ある鶏肉加工工場。

作業員は、手作業で鶏モモ肉の骨をはずしていました。とても非効率です。

熟練作業者曰く、

「この業界では、昔から手で骨を取り出している。
それ以外の方法を考えること自体、ばかげている」

ある機械製作会社の担当者は、考えました。

「自動脱骨機を作ろう」

実機デモを見た顧客は、一目で商品の価値を理解。大ヒット商品になりました。

「自動で脱骨する」というニーズは存在していましたが、顧客は気づいていなかったのです。

 

カルロス・ゴーン曰く、「5年後の車について消費者は答えを持たない」

 

「顧客中心主義」とは、顧客課題最優先で考えること。

しかし「顧客の言いなりになる」ことではないのです。

顧客が気がつかない課題を、真剣に考え、解決策を創造することが、企業の存在意義です。

 

顧客は、時には間違えるけれども、大切なパートナーです。

だからこそ、パートナーを選ぶように、幸せにするために誰を顧客にするのか、私達は考えたいですね。