「世界のエリートが学んでいる 教養書 必読100冊を1冊にまとめてみた」(KADOKAWA)を出版


11月29日、新著を出します。

世界のエリートが学んでいる
教養書 必読100冊を1冊にまとめてみた

教養の各分野で「これは必読」と思われる名著を100冊厳選。

ぜひ押さえたいポイントを合計688ページ、1冊あたり平均6ページでまとめた1冊です。

この本、分厚くて大きいです。厚さ37.5mm。サイズもかなりビッグ。
「100円のコーラ」と比べるとこうなります。

なぜ、こんな分厚い本を書いたのか、ですが…。

ビジネスの本質は、「問題解決」。
問題解決には、問題の本質を理解することが必要です。

問題の本質理解で必要なのが、教養です。

では教養を身につける近道は、何か?

それは意外かもしれませんが、教養の名著を読むことです。

教養の名著は、過去の賢人たちによる知識の結晶だからです。

そんな教養の名著は、知的に面白く、生きる上でも役立ちます。
だから、時代を超えて読み継がれてきました。

 

でも、教養を学ぶには高いハードルがありました。

 

まず、教養の名著は難解です。

たとえば、哲学。

カントの『純粋理性批判』。
ヘーゲルの『精神現象学』。
ハイデガーの『存在と時間』。

この3冊は「三大難解書」と呼ばれたりします。

あるいは、サイエンス。

ダーウィンの『種の起源』。
アインシュタインの『相対性理論』。
熱力学の第2法則やエントロピーの概念。

これらも難解なことで有名です。

どの本も難解でハードルが高く、途中で挫折しがちです。

でも本当は、違うんですよね。
どの本もわかりはじめるととても面白く、学びも多いのです。

しかも意外なことに、ビジネスでも役立ちます。
「難しいから読まない」のは、損していますよね。

 

さらに教養を学ぶ「入り口」になる本がありませんでした。

そもそも、読むべき教養書をまとめた本は、ほとんどありません。

実際、私もいろいろと探してみました。

西洋・東洋哲学、政治学、経済学などの名著をまとめた本はあります。しかしそういった本は、サイエンスやテクノロジーはカバーしていません。

逆にサイエンスをまとめた本は、哲学や社会科学をカバーしていません。

さらに「分野ごとのまとめ本」も、意外と解説が難しいのです。

本来の教養は、人文科学、社会科学、サイエンス、テクノロジーなどを、偏ることなく全体的にとらえて、バランスよく俯瞰できる力です。

残念ながら世の中には、これらをわかりやすく俯瞰できる教養書の入り口になる本がありません。

ここまでの話をまとめると、

「世の中にどんな教養書の名著があり、それらがお互いにどうつながるのか」を、一気通貫で、わかりやすく面白く理解できる本が、世の中にはない(泣)

のです。

でも…、

まったく異なる教養分野のつながりが見え始めると、教養を学ぶことが面白くなり、ビジネスでも役立つのです。

そこで私は考えました。

「ないのならば、自分で書いてしまえ!」

私はマーケティングが本職ですが、教養書にも幅広く接してきました。

大学は工学部出身なので、理系は専門です。

ビジネス書の著者としても、難しい理論を初心者にわかりやすく紹介する本を数多く書いてまいりました。

強い問題意識もありました。

企業研修を通じて「ビジネスパーソンの問題の本質は、考え抜く力の弱さだ」と痛感してきたのです。

一方で、問題を構造的に捉える上で、教養が役立つことも実体験してきました。

そこで、この2年をかけて書き上げたのが、本書です。

幅広い教養分野を、横断的に俯瞰し、ビジネスでどう役立つかを、面白く楽しく理解できるように、次の6章構成としています。

【第1章 西洋哲学】
ソクラテスを起点に、カントやヘーゲルなどの近代啓蒙思想、構造主義、ガブリエルの現代哲学までの西洋哲学を紹介します。

【第2章 政治・経済・社会学】
アリストテレスの政治学から始まり、ロックの自由民主主義思想、アダム・スミスやマルクスの経済学、社会学、最新の自由主義思想の課題までを紹介します。

【第3章 東洋思想】
古代の中国やインドで生まれた儒教・老子・ブッダの思想を起点に、飛鳥時代の古
代日本から現代日本までの思想の変遷、さらにインドや現代中国思想までを紹介します。

【第4章 歴史・アート・文学】
歴史書やアート、文学の名著を紹介します。

【第5章 サイエンス】
サイエンスも教養では重要な一分野です。そこでダーウィンを起点に生物学の名著をひと通り紹介した後、物理学の基礎から最新宇宙物理学、さらに科学思想も紹介します。

【第6章 数学・エンジニアリング】
技術革新は人間社会を豊かにしてきましたが、最新AIなどの登場により人間のあり方は根本から問われつつあります。そこで技術を支える数学と、基本から最新までのテクノロジーの教養書を紹介します。

このように本書は、いわば、

ソクラテスから最新AIまでの教養を、ビジネスパーソンのために、幅広く網羅した一冊

です。

これからの世の中は、深い教養を身につけているか否かで、人生が変わる時代になります。

本書は、そんな教養のエッセンスを凝縮した1冊です。まずは気になるページから読んでみて下さい。

ちなみにセレクトしたのはこんな100冊。
世の中で広く「教養書」として認知されている名著100冊を、平均1冊あたり6ページで紹介しています。

■第1章 西洋哲学
01. ソクラテスの弁明/ソクラテス/ プラトン
02. キリスト者の自由/マルティン・ルター
03. 方法序説/デカルト
04. ノヴム・オルガヌム(新機関)/フランシス・ベーコン
05. 人性論/ヒューム
06. 純粋理性批判/イマヌエル・カント
07. 精神現象学/G・W・F・ヘーゲル
08. ツァラトゥストラはこう言った/ニーチェ
09. プラグマティズム/ウィリアム・ジェイムズ
10. 精神分析学入門/フロイト
11. 現象学の理念/フッサール
12. 存在と時間/マルティン・ハイデガー
13. 論理哲学論考/ヴィトゲンシュタイン
14. 自由からの逃走/エーリッヒ・フロム
15. 夜と霧/ヴィクトール・E・フランクル
16. エルサレムのアイヒマン/ハンナ・アーレント
17. 実存主義とは何か/J・P・サルトル
18. 野生の思考/レヴィ=ストロース
19. 全体性と無限/レヴィナス
20. 監獄の誕生/ミッシェル・フーコー
21. なぜ世界は存在しないのか/マルクス・ガブリエル

■第2章 政治・経済・社会学
22. 政治学/アリストテレス
23. 統治二論/ジョン・ロック
24. 社会契約論/ルソー
25. コモン・センス/トーマス・ペイン
26. 自由論/ジョン・スチュアート・ミル
27. 国富論/アダム・スミス
28. 資本論/カール・マルクス
29. プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神/マックス・ヴェーバー
30. 自殺論/デュルケーム
31. 贈与論/マルセル・モース
32. 雇用、利子、お金の一般理論/ジョン・メイナード・ケインズ
33. 資本主義と自由/ミルトン・フリードマン
34. メディア論/マーシャル・マクルーハン
35. 消費社会の神話と構造/ジャン・ボードリヤール
36. 管理される心/アーリー・ラッセル・ホックシールド
37. 正義論/ジョン・ロールズ
38. 歴史の終わり/フランシス・フクヤマ
39. 正義のアイデア/アマルティア・セン

■第3章 東洋思想
40. 論語/孔子
41. 老子/老子
42. ブッダの真理のことば・感興のことば/ゴータマ・シッダッタ
43. 般若心経/玄奘
44. 聖徳太子 十七条憲法/聖徳太子
45. 古事記/天武天皇
46. 正法眼蔵/道元
47. 歎異抄/親鸞
48. 立正安国論/日蓮
49. 五輪書/宮本武蔵
50. 武士道/新渡戸稲造
51. 論語と算盤/渋沢栄一
52. 日本的霊性/鈴木大拙
53. 日本の思想/丸山眞男
54. ガンディー 獄中からの手紙/ガンディー
55. 抗日遊撃戦争論/毛沢東
56. 現代中国の父 鄧小平/エズラ・F・ヴォーゲル
57. 普遍的価値を求める 中国現代思想の新潮流/許紀霖

■第4章 歴史・アート・文学
58. 歴史とは何か/E.H. カー
59. 文明の生態史観/梅棹忠夫
60. マッキンダーの地政学/ハルフォード・ジョン マッキンダー
61. 昭和史 1926 -1945 /半藤一利
62. アメリカの世紀と日本――黒船から安倍政権まで/ケネス・B・パイル
63. 銃・病原菌・鉄/ジャレド・ダイアモンド
64. 文明の衝突/サミュエル・ハンチントン
65. サピエンス全史/ユヴァル・ノア・ハラリ
66. アート・スピリット/ロバート・ヘンライ
67. 風姿花伝/世阿弥
68. 茶の本/岡倉天心
69.「いき」の構造/九鬼周造
70. ピアノ音楽の巨匠たち/ハロルド・C・ショーンバーグ
71. ディスタンクシオン/ピエール・ブルデュー
72. ファウスト/ゲーテ
73. 罪と罰/ドストエフスキー

■第5章 サイエンス
74. 種の起源/チャールズ・ダーウィン
75. ソロモンの指環/コンラート・ローレンツ
76. 利己的な遺伝子/リチャード・ドーキンス
77. ワンダフル・ライフ/スティーヴン・ジェイ・グールド
78. 意識はいつ生まれるのか/ジュリオ・トノーニ/ マルチェッロ・マッスィミーニ
79. 沈黙の春/レイチェル・カーソン
80. ロウソクの科学/マイケル・ファラデー
81. 相対性理論/アインシュタイン
82. エントロピーと秩序/ピーター・W・アトキンス
83. カオス 新しい科学をつくる/ジェイムズ・グリック
84. ホーキング、宇宙を語る/スティーヴン・W・ホーキング
85. エレガントな宇宙/ブライアン・グリーン
86. 時間は存在しない/カルロ・ロヴェッリ
87. 科学と仮説/ポアンカレ
88. 科学革命の構造/トーマス・クーン
89. 二つの文化と科学革命/C・P・スノー

■第6章 数学・エンジニアリング
90. 数学序説/吉田洋一/ 赤攝也
91. 統計でウソをつく法/ダレル・ハフ
92. いかにして問題をとくか/G・ポリア
93. 素数に憑かれた人たち/ジョン・ダービーシャー
94. 因果推論の科学/ジューディア・パール
95. 通信の数学的理論/クロード・E・シャノン
96. 人月の神話/フレデリック・P・ブルックス Jr.
97. ビーイング・デジタル/ニコラス・ネグロポンテ
98. テクノロジーとイノベーション/W・ブライアン・アーサー
99. AI 2041 /カイフー・リー/ チェン・チウファン
100.CRISPR /ジェニファー・ダウドナ/ サミュエル・スターンバーグ

これら100冊は、いずれも例外なく人類としてかけがえのない知識です。

ぜひあなたのお手元に、100冊分の叡智を。

2023-10-12