ビジネスにおけるコミュニケーションには、方法論があるように思います。
マーケティングの仕事をしていたり、あるいはプレゼンで社内外とのコミュニケーションをやっていて、いつも感じます。
1.ターゲットは誰か?
相手が存在しないコミュニーションというものはありません。
コミュニケーションをする場合、必ず「相手」がいます。
仕事の会話でもそう。
プレゼンテーションでもそう。
セミナーでもそう。
広告や宣伝でも、ターゲットとなるセグメントが必ずあります。
Webサイトを作る場合だってそうです。
コミュニケーションでメッセージを伝えたい相手は、誰なのかを定義することが最初です。
2.そのターゲットの関心事は何か?
ターゲットが決まったら、そのターゲットとなる人が悩んでいること、困っていること、興味を惹くこと、嬉しいこと、等を把握することが必要です。
その際のターゲットとは、結局のところ、「一人の生身の人間」なんですよね。
「40代ビジネスマン」とか、「20代OL」とか定義したとしても、「40代ビジネスマン」とか「20代OL」とかいう人は、世の中に存在しません。
実際にコミュニケーションで反応するのは、喜怒哀楽の感情を持って日々の生活を送っている一人一人の人間である訳で。
「ペルソナ」を考えるマーケティング手法も、こういうところを考慮している訳ですね。
3.その悩みや関心事に、我々はどう応えられる?
相手のことが分かったら、この段階でやっと私達が何を伝えられるかを考えます。
しかしながら、時として、最初のステップで「自分は何を伝えるか?」を決めてしまうケースが散見されます。
それは相手の関心事でない場合が多く、コミュニケーション失敗の元です。
実は恥ずかしながら、私もいまだにそういう勘違いをしてしまいます。
そして、そんなプレゼンは、必ずと言っていいほど、失敗します。
ついそういう罠に陥りがちなのですね。
相手の関心事でないことは、たとえ自分では重要と思っていても、あえて捨てることも必要なのですよね。
4.我々が応えられることを実証する具体例は何?
具体的に、どのように応えるか、ですね。
英語でproof pointと言ったりします。
例えば、それを実現する顧客事例でもいいですし、自分の経験談でもよいかと思います。
5.最後に、コミュニケーションを行った結果として、自分はどうしたいのか?
コミュニケーションには、必ず目的が伴います。
例えば、商品の検討を開始していただく。
購買の判断をしていただく。
あるいは、学びを得ていただく。
場合によっては、単に感動して欲しい、というものだっていいと思います。
その目的を考えて、どのようにすればその目的が達成できるのかを決めることです。
考えてみると当り前の、すごくシンプルなものばかりです。
でも、このような当り前のことを愚直に繰り返すことが出来るかどうか?
意外と、こんなところで、ビジネスの勝負は決まるような気もします。