友人である河野英太郎さんのご本を担当している編集の石塚さんにご紹介をいただき、松田奈緖子著「重版出来!」を読みました。
「重版出来」は「じゅうばんでき」ではなく(実は私もそう読んでしまいましたが)、「じゅうはんしゅったい」と読みます。本が売れて増刷がかかることを「重版出来」というのです。
この本はコミックです。コミック週刊誌の編集部と営業部を舞台に、あるコミックの単行本が重版出来するまでのさまざまな人たちの思いを描いています。
帯にはこのように書かれています。
『編集者から書店員までのチーム戦!!!
新米編集者が味わう漫画リアル奮戦記!
チームで漫画を仕掛ける戦略、矜持、涙、興奮。
本気の醍醐味、極上の元気をあなたへ贈ります。
この漫画、売ります!!』
また作品の最後に、新人編集者である女性の主人公が、一緒に店舗営業をした先輩営業に、このように語っています。
—(以上、引用)—
あの…あたし、
今回初めて知りました。
自分の手にする単行本は、
たくさんの人たちの手を渡って届いているんだって。「作品」であり、
「商品」であり、
「想い」なんだって。—(以上、引用)—
実際に私たちが手にして読んでいる本も、すべてこのようにして私たちの手元に届き、読まれているのですね。
改めて、実にたくさんの方々のおかげで本が生まれて、世の中に出回っていることがよく分かりました。
実は著者の立場で見えるのは、このような方々のご努力のほんのごく一部なのです。本当にありがたいことです。
読んでいて、ジーンと感動する本です。
ちなみに本書も「重版出来」したそうです。おめでとうございます!
さらに第2集が9月に出るとか。楽しみです。