単に1万時間努力するだけでは、プロフェッショナルになれない。では、どうするか?


日経ビジネスオンラインの記事「成功は、1万時間の努力がもたらす 好きこそ物の上手なれ」で、米国のノンフィクション・ライター、マルコム・グラッドウェル氏のインタビューが掲載されています。

グラッドウェル氏は勝間さんが訳した『Outliers』(邦訳『天才!成功する人々の法則』)という本で、1万時間練習すれば、どんな分野でもプロフェショナルになれるという理論を紹介しています。

しかし考えてみれば、ビジネスパーソンの年間の仕事時間は2000時間。

5年でこの1万時間を超えるはず。

でも、必ずしも全員がプロフェッショナルになる訳ではありません。

 

その点について、グラッドウェル氏は、以下のように語っています。

—-(以下、引用)—-

私は失敗から学ぶことができる人には、共通したいくつかの性格があると思う。まずresilient(弾力性がある、立ち直りが早い)であること。次に、謙虚でなければならない。また失敗について分析する力が必要だ。この3つを備えている人は非常に稀。だから失敗から学べる人、あるいは組織は、かなり稀な存在だ。

(中略)

この1万時間は、方向性を持った、分析を伴う1万時間だ。私は、deliberate practice(熟考した練習)という表現を使うことにしている。外に出て、ゴルフボールを打つだけでは上達しない。弱点を練習する、練習方法を分析する、など常に長所と弱点に集中する1万時間だ。

—-(以上、引用)—-

単にずっと同じことをやって1万時間を過してもプロフェッショナルになれる訳ではなく、失敗から真剣に学ぶ、集中した1万時間が必要、ということですね。

そのために、立ち直りが早く謙虚に失敗から学ぶ、という習慣が必要。

いかに、自分自身のPDCAを素早く継続して回すかが、自分自身が成長するカギということです。

この特性を持っている人や組織は、稀なのですね。

 

ビジネスパーソンの場合、単に忙しく仕事をするだけではダメ。自分自身を謙虚に見つめてなぜ失敗したのかを1万時間考えることが必要、ということです。

心しておきたいですね。