日本で当たり前なことが、実は世界では貴重なこと


昨日に引き続き、ぐっちーさん著「なぜ日本経済は世界最強と言われるのか」で参考になった部分のご紹介です。

—(以下、引用)—-

これからは日本ならではのもの………1円1銭おつりを間違えないとか、丁寧な接客とか、そういう我々にとっては当たり前のことがお金になることを忘れないでください。(p.34)

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…多少給料が低くても頼まれた仕事は最後までやるとか、バスの時間があるからお先に…なんて帰る奴はいないとか、雨が降ったから会社を休む奴がいないとか(中国では全部あります)、そういうディシプリン(decipline)が残っている我々日本人の価値観は、世界から見ると大変貴重かつ円の価値に直結しているものなのであります。所謂「人的資本」が充実している。(p.42)

—(以上、引用)—-

「おつりを間違えないのは当たり前」と思いがちですよね。

しかし30年ほど前に欧州を旅行した際、地下鉄の乗車券を買った友人がおつりがどう計算しても足りないので「xxフラン払ったんだけど」と言うと窓口の女性は仏頂面で何も言わずにお金を返しました。日本ならまず間違えませんし、指摘されたら丁重にお詫びするシーンです。

また米国から帰国の際、お土産を空港で買おうとした時に、いったん買おうと考えた商品をお金を払う前に別の商品に変更しようとしたところ、店員から「あなた、これ買うって言ったじゃない」と責められました。日本なら全く問題ないケースです。

「おつりを間違えない」「お客様に丁寧に接する」という当たり前のことが、実は海外ではなかなか難しいのですよね。

最近、海外ではこういうことを経験するのはやや減りました。しかしそのためにかなりの教育投資が行われているのかもしれません。これは全てコストになります。

—(以下、引用)—-

世界の中で国の借金を自分の国だけで賄っている国は日本しかありません。そして世界最大の債権を保有しています。世界中に対してサラ金を経営しているようなものですから儲かるに決まっていますね。さらにだからと言ってサラ金だけを経営しているわけではなく、アメリカがとうの昔に放棄した製造業をいまだに保有し、それがまだ現役で生きている…つまり世界中の人々が欲しがるものを常に作り続けている(価値創造)。はやぶさ、H2Sロケットなど、最先端のものはほとんどが日本製で、自動車は当然この競争力の結果。新幹線も毎日無事に定刻通り走っています。これを支えるインフラは(人の面も含めて)一朝一夕に真似できるものではないのです。(p.50)

—(以上、引用)—-

本書ではこれらの日本の強さを様々な観点で掘り下げています。

個々には知ってはいても、お互いの関連性を知らなかった部分が多くあり、大変勉強になりました。

時々見返して読みたい本です。