4月10日の日本経済新聞『こもるなニッポン(3)98%が外国人―世界と磨く「人間力」』によると、世界で学ぶ日本人留学生が減っているそうです。
米国への日本人留学生は3万人を割り込み、韓国人(7万5000人)の半分以下。ハーバード大学の1年生1600人のうち日本人はわずか1人。
この記事では、北京大学・大学院で国際関係論を専攻されている加藤嘉一さんの言葉が紹介されています。
「日本人にとって海外に出るのはローリスク・ハイリターンです。円は強いし日本人は尊敬される。なによりグローバリゼーションは日本人の宿題なんだから。逆に中国人の留学がどんなに大変か。それでも若者は勉強して留学して世界でキャリアを積もうとする」
確かに海外でのコミュニケーションは最初は大変です。言葉もなかなか通じません、
でも、失うものは何もないのですよね。
私も勤務先の日本IBMに入社した時はTOIECは475点。
仕事で米国人とは全くコミュニケーションできず、入社後2年間は結構落ち込んでいました。
しかし20代の頃に海外との仕事に6年ほど関わっていたおかげで、英語でのコミュニケーションを通じて、世界で98%を占めるいわゆる「外国人」とのコミュニケーションはそれほど苦ではなくなりました。
ふり返ると、確かに失ったものは何もありませんでした。
むしろその後の人生で役立つ財産になりました。
「日本人にとって海外に出るのはローリスク・ハイリターン」という言葉を見て、本当にその通りと思います。
僕も、非常にそう感じています。
一方で、海外の大学出身者を上手に受け入れることができない日本企業も少なくありません。これは、海外の大学出身者として痛感しています。
大学ランキングで1位になっているHarvardはともかく、例えば5位のImperial College London、7位のUniversity of Chicago出身者と、東大、京大出身者のどちらを採用するだろうか、といったことです。たぶん、多くの日本企業が東大、京大出身者を選ぶでしょうね。
ここら辺、仕組みというか、どこをどうすれば良くなるのか。我々日本人全員の課題である気がしています。
海外の大学で学ばれて、海外に仕事の場を拡げておられる大木さんならではのご意見、ありがとうございました。
大学ランキングの問題は、日本の大学が情報発信を十分にしていないことにも原因がありそうです。
大学自体が、世界に出て行くことも必要なのでしょうね。
ライフネット生命・出口さんからは、一人一人の積極的な情報発信が、個人の力を高めて、結果的に組織の競争力が上がっていく、というお話しを伺いましたが、その通りだと思います。
水曜日の「朝カフェ次世代研究会」でお話しする「ビジネスパーソンの出版戦略」でも、この点をご紹介したいと思います。
実は、この日経新聞の記事が出る数日前に、同じ問題意識で留学生の推移を時系列で分析して私のブログに掲載していましたが、日本の留学生減少は10年くらいの長期的傾向のようです。私自身も遅まきながら、自費で海外に出て行った立場ですが、当の日本人の多くは、日本企業に就職し続けるという前提の下で「留学=ハイリスク・ローリターン」と思っているような気がします。「大事な就職活動時期や実績を積む時期を無駄にしつつ、留学したからと言って日本企業に評価されるわけでもない」という感覚です。
大学ランキングに関して言うと、大学自身の情報発信に加えて、「そこの大学でしか学べないオリジナリティに何があって、それは国際的に価値を持つのか?」という差別化戦略も必要なのでしょう。
私も永井さんに全く同感です。
特に、日本で婚活にいそしむ女性にとっては!
日本では結局相手が見つからなかった私が言うのですから、説得力あるでしょう。
森島さん、
ブログ拝読しました。なるほど。
依然として低い日本の労働市場流動性の問題もあるのでしょうね。
佐川さん、
圧倒的な説得力です。w
佐川さんのご主人に対する私の印象は、「日曜日にiPADを見に行くのにあまり乗り気でない方」という感じなんですけど、合っていますでしょうか?