「イノベーションのジレンマ」…正しく行動するがゆえに失敗するのはなぜか?


日本経済新聞に「経営書を読む」というコーナーがあります。週に1回程度、大学の先生がマーケティング理論を分かりやすく解説しています。

本日2012/5/15の日本経済新聞では、早稲田大学ビジネススクールの根来龍之先生がクレイトン・クリステンセン著「イノベーションのジレンマ」を解説されていました。

短い原稿でしたが、とても分かりやすい解説でした。

—(以下、引用)—

クリステンセンは「偉大な企業は正しく行動するがゆえに、やがて市場リーダーシップを奪われてしまう」と主張します。

(中略)

ではリーダー企業はなぜ正しく行動するがゆえに失敗するのか。3つの観察が前提になっています。まう一般にイノベーションによる性能向上は、顧客の要求(ニーズ)の上昇よりもはるかに速いペースで進む。

次に従来の技術(持続的イノベーション)では実現できない収益力の向上や新機能をもたらす技術(破壊的イノベーション)が生まれる。

最後に破壊的イノベーションによる製品は、既存製品に比べてコストが安いが、最初は性能は劣っている。このため既存顧客のニーズを満たせず、最初は収益力も低いという観察です。

—(以上、引用)—

ポイントは破壊的技術の見極めと、破壊的技術に対する正しい対応です。この対応が難しいのですよね。既存ビジネスへの影響を考えると全面的に切り換えるのはなかなか難しいものです。

まさに「ジレンマ」とはよく名付けたものです。

1週間ほど前に「日本が停滞している原因は、デフレや少子高齢化だけではなく、イノベーションの不足ではないか?」というエントリーを書きましたが、あらためて記事を拝読して、日本全体がイノベーションのジレンマに陥ってしまっているのではないか、という思いを持ちました。