「考えるべきは顧客だ。集中しよう」…「ジェフ・ベゾス 果てなき野望」


ブラッド・ストーン著「ジェフ・ベゾス 果てなき野望」を読んでいます。アマゾンの創業者、ペゾスの生い立ちから現在までを追った物語です。

500ページを超す大著ですが、iPad mini上でKindleで読んでいます。大きな本を持ち歩かずに済むため、すきま時間に読み進めています。

今読んでいるのは、まだ全体の分量のうち2割を超えたあたり。創業期の話です。

そこで、ペゾスのこんな発言が引用されています。

—(以下、引用)—

….だが、他社の心配などするな。他社が我々にお金をもたらしてくれることなど、いずれにしてもないのだから。考えるべきは顧客だ。集中しよう。

—(以上、引用)—

ペゾスのこの発言は1990年代後半のものです。まだバーンズ&ノーブルも、規模の勝負を仕掛ければアマゾンに余裕で勝てる、考えていた時期。(その後、オンライン販売と既存の書店販売をなかなか両立できず、苦しむことになります)

この発言は、急成長している新市場で、まだ勝負が決まっておらず、誰もが暗中模索をしていた時期であることを考慮する必要があるでしょう。

ある程度成熟し、競合が増えてきて同等のサービスを提供するようになると、競合のことを考えざるを得なくなります。

アマゾンが凄いのは、常に新市場を他社に先駆けて開拓し続け、他社が真似できないような領域でビジネスを続けていることなのかもしれません。

私たちも自社独自の価値が明確な市場で勝負して、「考えるべきは顧客だ。集中しよう」と言えるようになりたいものです。