本の執筆以外にも、講演や研修といった仕事をしています。
講演や研修の前には、できる限りお客様とお話しし、事前に課題や狙いをお伺いするようにしています。
研修によっては、フルカスタマイズしてご提供するタイプがあります。このケースでは、お客様の社内変革プロジェクトチームの方々と一緒に、変革プロジェクトの課題と解決策をじっくり話し合い、社内のキーマンを集めたワークショップをどのように実施するのかを、何回も話し合います。
名前は「研修」ですが、実際にはお客様の課題解決に特化してカスタマイズした、コンサルティングに近いものになっています。
このプロセスが、実に勉強になります。
変革プロジェクトで目指すゴールは何なのか、現状とのギャップは何か、そして利害関係者がハラ落ちしないポイントはどこで、どのようにすれば障害を乗り越えられるのか、新しい視点はないのか、等を話し合っていくのですが、やはり真実はお客様の現場にあることを実感します。
議論し尽くして得られた課題に対して、さらに解決策の方補を議論し合い、新しい価値を生み出し、それをキーマンを集めたワークショップの研修プログラムとして提供していくのです。
「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ。」という名ゼリフがありましたが、「真実は会議室にはない。顧客の現場にある」ということを実感します。
ただ、お客様に価値を提供するためには、自分が提供できるものを常にプールしておくことが大前提。お客様が心から満足していただける価値を提供できるように、日々勉強に努めたいと思います。
このように講演や研修で学んだエッセンスが、また本の執筆で活きてきます。
世の中は激しく変化しています。もし執筆だけを本業にしていたら、執筆の基礎となる私の会社員時代のビジネス体験は急速に陳腐化してしまい、それは本の内容の陳腐化に繋がりかねません。
講演や研修を通じてお客様と会う機会をいただけるのは、本当に有り難いことです。