アーリーアダプターが知らない間に、アーリーマジョリティに広がっていたというLINEはとても面白いサービスですね。
ということで、ここ数日間はLINEについて色々と調べています。
その一環で、コグレ マサト/まつもと あつし著「 LINE なぜ若者たちは無料通話&メールに飛びついたのか?」を読んでいましたら、夏野剛さんのインタビューで次のような話が出ていました。
—(以下、p.224から引用)—-
–日本のプレイヤーが、LINEの成功にならうための秘訣はあるのでしょうか?
日本に限らず、徹底的にユーザー目線で、業界の都合やキャリアのご機嫌とか、メーカーの制約とか、そういうことは置いておいて、徹底的にユーザーにとってベストなものを出す、ということに尽きると思うんです。
(中略)
ユーザー調査は意味がないです。今のユーザーに今の調査をしても、来年に出る製品、まだ見ていないサービスの評価はできないですよ。だから個人の信念とか、徹底的に自分たちが想定したユーザーというものが、ユーザーはこう思うじゃないかという仮説を設定して、それを徹底的に追求したサービスを出してそれを検証していく、そういう作業になりますね。
スマートフォンに限らず、みんな無料通話が欲しかったんですよ。これは決定的じゃないですか?いちいち違う番号とかでかけたくないんです。違うIDを入れるとか。アドレス帳でいけちゃうんですよ。これはいいよね。
—(以上、引用)—
確かにLINEは、立ち上げ当初にはユーザー調査はあまりしていなかったようです。一方でユーザーが欲しいものは何か、どうすれば使いやすいのか、徹底的に考えています。その結果、今や世界中で8000万ユーザーを擁する日本発のサービスに育ちました。→リンク
「顧客中心で考える」ことが大事とは常々思っていることですが、半年や1年先が見えない現代だからこそ、調査に頼らずに、徹底的にユーザー目線で考えることが大事。
改めてよく分かる話だったので、ご紹介させていただきました。