自分が本当にやりたい仕事をやるべき。しかし….


指示された仕事を言われる通り行う場合と、自分でやりたいと思った仕事をやる場合では、成果が違います。

もちろん、仕事なので自分が納得できない仕事をやらざるを得ないことは必ずあります。最初はそんな仕事が大部分かもしれません。

それでも、忙しい中でも自分がやりたいと思っている仕事を追加してみる。そして少しずつ成果を上げて、結果を周りに認知してもらい、その比率を上げていく、という方法で、「自分がやりたい」と思っている仕事の比率を上げることは可能です。

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「それは理想論。忙しくてとても仕事なんて追加できない」という方もいるかもしれませんが、1年間のスパンで見ると仕事の波はあると思います。この波の中に入れていけば、自分がやりたい部分は増やせるのではないでしょうか?

場合によっては、希望を出して部署を変えてもらう、という方法もあるでしょう。

先日も書きましたが、論語にある言葉、

 子曰、知之者不如好之者。好之者不如楽之者

つまり、「あることを知っている者、それを好きな者も、楽しんでいる者には及ばない。何事も楽しんで出来れば、成果も充実感も全く違う」とあるように、楽しむことで、同じ時間を掛けても成果は2倍・3倍と違ってくると思います。

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ただ、社会人になって間もない方で、仕事が納得できないという理由で、入社1-2年後に「自分が本当にやりたい仕事をしたい」と転職される方がいますが、これはあまりお勧めできません。

[自分が本当にやりたい仕事」というものは、仕事の経験値がある程度溜まっていないと分かりません。この経験値は、1-2年間程度では貯まりません。

1-2年で転職した先で、自分が本当にやりたい仕事が見つかるのでしょうか? 「自分が本当にやりたい仕事」というものが分からない状態で、「自分が本当にやりたい仕事」を見つけるのは難しいように思います。

場合によっては、転職を繰り返しているのに、なかなか「自分が本当にやりたい仕事」が見つからない(実は自分でも何をしたいか分からない)ということになりかねません。

よく「石の上にも3年」と言われますが、3年間から5年間位かけて、最初に与えられた仕事を自他共に「第一人者」と認められるまで極め、「仕事観」とも言うべき考え方を得ることで、「自分が本当にやりたい仕事」が何かを見極める目が付くのではないかと思います。

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また、仕事の中には必ずも自分がやりたくない仕事もあります。ただ、そのような仕事でも、期待された以上に仕上げてアウトプットとして返すことで、自分が本当にやりたい仕事が手に入るのではないかと思います。

以前、日本一売る人達の、いい顔 で、愚直さが大事と書きましたが、これは個人のキャリアでも全く同じではないでしょうか?

自分が本当にやりたい仕事をやるべき。しかし….」への10件のフィードバック

  1. やりたい仕事を見つけるには資格がいる

    近頃の大学生は、就職活動において「私がしたい仕事はこれです」と言わなければいけな

  2. 私は、「自分が本当にやりたい仕事」を口にする人は信用していません。自分のやりたい仕事を求めるのであれば、雇われるべきではありません。経営者になるか、個人事業やIC(インディペンデント・コントラクター)を目指すべき。
    それを実現するには、運や縁があると思いますが、社会経験、実務経験を何年も積まなければなりません。
    永井さんのおっしゃっている点は、全く同感です。

  3. うんうん、そうですよね。自分の印象では、周囲に認めさせて自分の自由を得るまで3年、自分の手足の組織作りに3年、期待通りのパフォーマンスが出るまでの熟成に3年、てなところです。その先は、自由を主張する部下の暖簾わけをしなくちゃいけないので、また3年分戻る、とか(笑)

  4. 川上さん、コメントありがとうございました。
    おっしゃる通り、「自分が本当にやりたい仕事」は人に言うものではなく、どちらかと言うと自分の心の中に常に持ち続けているべきものだと思います。

  5. Suzumeさん、
    コメントありがとうございます。
    合計9年ですか。確かに納得できるものがありますね。

  6. [自分語り]発達と成長(情報業界編)

    注意、自己確認用のメモなんで非常にダルイ文章です。*1 自分が本当にやりたい仕事をやるべき。しかし…. – MM21 ITmedia オルタナティブ・ブログ とりあえず、エリクソンの発達理論を確認する。 II−4 発達の理論 乳児期信頼感vs不信感 幼児前期 自律性vs恥・…

  7. 「私は、「自分が本当にやりたい仕事」を口にする人は信用していません。」
    ということを口にするような上司や経営者を、私は信用してません。言葉遊びではなくです。
    誰もが、多かれ少なかれ「やりたい仕事」と言うものを、心の中に秘めています。特に自分の仕事に拘りを持ち、誇りを持ち、活発に活動するプロフェッショナルほどこの傾向が強いでしょう。あとはそれを口に出すか出さないかの差だけです。なぜ口に出さないかというと、その理由の一つは(或いは多くが)それを口に出すことが自分の不利益になるからです。なぜ拘りや誇りを持って挑戦する人が不利益を被るのか?それは上記のような経営者の態度があるからです。
    潜在的な不満や問題を表面化させて、その問題に真っ向から取り組んで解決するのではなく、「臭い物に蓋」をして問題を先送りにする。そうやって先送りにされた問題は、消滅するのではなくさらに悪化して、上司や社長に対する不信感へと繋がります。
    そうやって辞めていった同僚を見てくれば、「やりたい仕事」を隠すことは誰のためにもならないことがよく分かります。あれはね。結局は経営者の自己満足でしかないのですよ。

  8. 永井さんのおっしゃるとおりだと思います。
    「やりたい事」なんてそう簡単に自分自身でも認識できないものだと思います。
     但し、あえて一点だけ指摘をさせていただきます。
     こうやってあがいている若者から「今の仕事はやりたい仕事でないんですが・・」という相談を受けた時に、頭ごなしに「とりあえずだまって○年やってみろ」という回答をする上司がまだまだ多くそれで彼らは納得しないのではと考えています。(ちなみにこういう言い方をする人には本当に○年間何も考えずに過ごしてその間に頭が老朽化して思考停止になっている人が多いと思う)
     だまって○年やるとどんなことが見つかるのかとか○年間やる間にどんな意識を持つべきかなど、もうちょっと具体的なアドバイスがあれば安易に転職する人は減るように思うのです。
    #ただ、どんなに気を配ってあげても自己中心的にしか考えられず、毒を吐いてのみいるような人も最近は多くそこまではフォローできないのも事実ですねぇ(^^)

  9. とおりすがりさん、
    コメントを下さりありがとうございました。
    「やりたい仕事を口に出さない」というのは、それを言うことで陳腐化してしまうという面もあるかもしれません。ただ、それを言い続けることでそのような仕事を得る機会が増える、ということも多いのではないかと思います。(とおりすがりさんのおっしゃるように、これはまわりの環境次第かもしれません)

  10. 吉川さん、
    う~む、自分の経験でもよく分かります。
    ポイントは、「なんとなくかっこよさそうだからやりたい」ということではなく、まわりから言われてもそれでも尚やりたい仕事のイメージを自分自身で具体的に描けるか、というところかなと思います。
    アドバイスする立場としても、吉川さんがおっしゃるように具体的なアドバイスをする責任を持つ必要がありますね。

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