「フラット化する世界」で、著者のフリードマンは様々な人達に「フラット化をはじめて意識したのはどんな時?」と尋ねています。
そこで、私はどうだったか、考えてみました。
プライベートでは、ウェブサイト上で写真を発表して世界中からコメントをいただいた時です。
1996年にサイトを開設し、当時は英語版サイトも作ってコメントを送れるようにしたのですが、海外から累計で100通以上いただきました。米国人が多かったのですが、フィンランド、韓国の教授、オーストラリアの高校生、フランスのキュレーター、中国、等々、まさに世界中からの激励のコメントをいただきました。
それまで写真の個展は1988年、1989年、1993年と行ってきました。写真展を行ってきた理由は、多くの方々に作品を見ていただきたかったためですが、当然のことながら、写真をご覧いただけるのは写真展会場まで足を運んで下さった方だけです。
「インターネットでは、世界中の人達からコメントをいただける」という素晴らしさを実際に体験し、感動モノでした。
また私の名前は結構珍しい名前なのですが、国内の方から「私、同姓同名です」という方からメールをいただいた時にはちょっと驚きました。
ビジネスの方では、1998年、製品のスキル・トランスファーを行うためにシンガポールに出張した時でした。
台湾、香港、オーストラリア、韓国、シンガポールから担当者が集まり、皆で地下鉄で夕食に出かけたのですが、地下鉄の駅で台湾から来た人のケータイに台北からの電話が着信し、他の人達をよそに話を始めました。
当時、日本では海外ローミングがなかった時代です。この時は、世界で仕事がボーダーレス化していることを実感しました。
このように振り返ってみると、1990年代後半あたりから、急速にフラット化が進んでいたことが改めて分かりますね。
参照リンク
- "The World Is Flat"が示す、グローバル経済の変革
- "The World Is Flat"が示す、世界フラット化の要因(1)
- "The World Is Flat"が示す、世界フラット化の要因(2)
- 10のフラット化要因が生み出した3つの潮流
- "The World Is Flat" 日本語版5/25発売
- 「フラット化する世界」、早速読み始めています