2012/10/22の日本経済新聞のコラム『経営の視点 「守り」を恥じた孫社長 リスク回避、成長の芽摘む』で、イー・アクセス買収直後にスプリント買収を決めたソフトバンク・孫社長のTwitter上での言動が紹介されています。
「少し守りに入っている己を恥じ入る。もっと捨ててかからねば」(10/5、イー・アクセス買収発表の4日後)
「目標が低すぎないか?平凡な人生に満足していないか?」(10/10、スプリント買収発表の前日)
これらの言葉を紹介した後、コラムは次のように続けています。
—(以下、引用)—
それは成長を希求してやまないある種の狂気だ。….
飽くなき成長への欲望は、裏目に出れば会社を存亡の危機に追い込むかもしれない。だかリスクを避ける「正気」が会社をむしばむこともある。4期連続の赤字に苦しむソニーの幹部は、その原因を一言でこう言い表した。「CFO(最高財務責任者)経営」
CFOが悪いという意味ではない。バブル経済の崩壊後は、どの会社でもリスクを管理するCFOの権限が強くなった。「投資はキャッシュフローの範囲内で」「手元資金は厚く」。リスクを避ける経営を続けた結果、多くの企業が成長の芽を摘んでしまい、縮小均衡のアリ地獄にはまり込んだ。
—(以下、引用)—
確かに、日本全体でリスクを避け続け、チャレンジを忘れた結果が、今の状況になっているのかもしれません。
持つ立場になったことで、失うことを恐れているのかもしれません。確かに失うことは怖いことですが、考えてみれば最初に戻るだけです。でもそのようになかなか割り切れないところに難しさがあります。
その意味でも、私は個人的に孫さんの挑戦は応援したいと思います。